- 「英語でうまく話せないと落ちるのでは」と、経験の少なさや本番の受け答えに自信が持てない
- 私費留学・交換留学・自治体の海外派遣…形態がいくつもあって、自分の面接がどれに当てはまるのか分からない
- 相手がいないと模擬面接ができず、一人でどう練習を進めればいいのか分からない
高校生・中学生の面接は、実はその多くが日本語中心です。英語で答えるのは自己紹介や志望動機といった決まった定番だけで、中学英語でも十分に戦えます。落ちる原因は語彙の少なさよりも、形態を取り違えて要らない対策に時間を使ったり、本番で黙り込んでしまうことのほうがずっと多いのです。
この記事では、私費留学・交換留学・自治体派遣・トビタテなど形態ごとに面接の実態を整理し、中学英語で作れるやさしい回答例、聞き取れなかったときの聞き返し表現、一人でも回せる練習手順までまとめました。読み終わるころには、自分がどのタイプの面接を受けるのかが分かり、当日の答え方を具体的に思い描けます。付き添う保護者の方も、何を準備させればよいかがつかめます。
面接の種類の見極め方や回答の基本の型、声出し練習の進め方など、留学面接全体の土台は留学面接の全体像ガイドにまとめています。ここでは高校生・中学生に絞って、具体的に見ていきます。
選考タイプ別・面接の実態(日本語と英語の比率)

いちばん最初にやるべきことは、「自分が受けるのはどのタイプの面接か」を確認することです。ここを取り違えると、必要のない英語対策に時間を使ってしまいます。おおまかに次の4タイプに分かれます。
| 留学の形態 | 面接の性質 | 使う言語 | 所要時間の目安 | 主に見られる点 |
|---|---|---|---|---|
| 私費留学(現地校・ボーディングスクールへ直接出願) | 学校側が「受け入れて大丈夫か」を確認する面接。オンライン(Zoom等)が多い | 英語中心 | 15〜30分 | 英語での意思疎通・学習意欲・生活の自立 |
| 交換留学団体・エージェントの選考 | 派遣候補を選ぶ選考の一部(書類→英語試験→面接の流れ) | 日本語中心(団体により簡単な英語質問あり) | 15〜30分 | 志望動機の一貫性・順応性・やり遂げる力 |
| 高校の交換留学 学内(校内)選考 | 学校が推薦者を絞る校内選考。担任や英語科の先生が担当 | 日本語中心 | 10〜20分 | 学業・生活態度・目的意識・帰国後に活かす姿勢 |
| トビタテ・自治体の海外派遣など給付/派遣の選考 | 候補者を選ぶ選考。書類(自治体は作文)+面接 | 日本語中心(自治体派遣は英語質問も少し) | 15〜20分前後 | 情熱・好奇心・独自性・主体性(成績や英語力を問わない枠もある) |
※選考の形式・言語・時間・基準は、団体・自治体・年度によって変わります(2026年時点の一般的な目安)。ELTiSなどの英語試験の有無、保護者面談の有無、募集の詳しい内容は、必ず各団体・自治体の最新の公式案内で確認してください。
自治体の海外派遣・ホームステイ選考
市区町村が費用を補助してくれる海外派遣は、多くの場合作文と面接で選びます。面接官は3〜4人いて、自己紹介担当・英語担当・日常生活担当と役割が分かれていることもあります。質問は日本語が中心で、英語は「How are you today?」「What food do you like?」のように短く、パッと答えられるかを見ています。発音の良さよりも、知っている単語で的確に返せるかどうかが大事です。
抽象的な質問(例:「言葉が通じないときはどうしますか」)から、具体的な話へ掘り下げてくるのもよくあるパターンです。考え込んで「分かりません」で止めるのはもったいないので、思いついたことを短く、理由をつけて答えましょう。提出した作文と食い違わないように、書いた内容を面接前に読み返しておくのもポイントです。
交換留学団体・私費留学の選考面接
交換留学団体の選考は、一般的に「書類審査 → 英語試験(ELTiS など)→ 面接」という流れです(団体により異なります。最新は公式で確認を)。面接は1人あたり15〜30分ほどで、基本は日本語。団体によっては簡単な英語の質疑応答が入ります。聞かれるのは、応募書類に書いた自己紹介・志望動機・課題作文に沿った内容なので、書類と話す内容の「一貫性」を保つことが何より大切です。志望動機、なぜ交換留学を選んだか、あなたの性格・順応性、やり遂げる力の4つがよく見られます。
一方、現地の学校へ自分で直接出願する私費留学では、学校側との**英語面接(オンライン)**になることが多いです。ここでは英語力そのものよりも、「うちの学校でやっていけそうか」「学ぶ意欲があるか」を見ています。うまく言えなくても、伝えようとする姿勢があれば大丈夫です。
トビタテなど奨学金プログラムの面接
給付型の奨学金や海外派遣プログラムは、書類と面接の2段階が基本です。たとえばトビタテ!留学JAPANは、事務局自身が「成績や英語力は入り口では問わない」「重視するのは情熱・好奇心・独自性」と説明しています。将来の夢と留学テーマが直結していなくても構いません。二次選考では、自分の探究内容をプレゼンして質疑応答に答える形もあり、想定外の深掘りに詰まってしまっても、熱意で挽回して合格した人もいます。落ちても再挑戦は不利になりません。
ただし、募集の内容や評価の観点は年度・主催者によって変わり、「必ず○○が聞かれる」と断定はできません。給付奨学金・海外派遣の面接の流れや評価観点、英語での受け答えが要るケースの対策は、留学奨学金の面接ガイドで詳しく扱っています。応募前に必ず公式の最新情報を確認してください。
英語講師 | TOEIC 980 / TOEFL iBT 106 / IELTS 7.5(CEFR C1)/ 海外大学院合格
Saki面接で差がつくのは、語彙の多さではなく「自分の言葉で最後まで話し切れるか」です。難しい単語を1つ入れて途中で止まるより、やさしい単語で最後まで言い切るほうが、ずっと良い印象になります。答えは丸暗記せず、自分のことを短く言えるようにしておくだけで十分戦えます。
定番質問と中学英語で作るやさしい回答テンプレ

英語で答える質問は、実は数が限られています。難しい構文はいりません。中学英語で、短く、自分のことを言えるようにしておけば十分です。質問と答え方の総論や、想定外の質問への切り返しはよく聞かれる質問と回答の型にまとめているので、あわせて読んでみてください。ここでは中高生に頻出の定番を、やさしい例文つきで紹介します。
自己紹介と学校生活(好きな科目・部活動)
NG回答
I'm Yuki. Nice to meet you.
高スコア回答
Hello, my name is Yuki. I'm in the ninth grade. I like English and basketball because I'm on the basketball team.
Hello, my name is [名前].
I'm in the [学年] grade at [学校名].
I like [好きな科目や部活] the best.
留学したい理由・現地でやりたいこと
NG回答
Because I like English.
高スコア回答
I want to study abroad because I want to speak English better and make friends from other countries.
NG回答
I want to study English.
高スコア回答
I want to join club activities and talk with my host family every day. For example, I want to help with cooking at home.
将来の夢・家族について
NG回答
I don't know yet.
高スコア回答
In the future, I want to be a teacher. I want to help children learn English.
There are [人数] people in my family.
We are my [家族の構成].
My [father] works as a [仕事].

聞き取れなかった時に使える英語の聞き返し表現

英語の面接でいちばん避けたいのは、聞き取れずに無言・無表情で固まってしまうことです。これだと、質問が分からなかったのか、答えを考えて詰まっているのかが面接官に伝わりません。聞き取れなかったら、恥ずかしがらずに必ず聞き返しましょう。聞き返せること自体が「コミュニケーションが取れる子」という良い評価につながります。
- Could you say that again, please?(もう一度言っていただけますか)
- Sorry, I didn't catch that.(すみません、うまく聞き取れませんでした)
- What does "◯◯" mean?(◯◯ってどういう意味ですか)
- Pardon?(短い聞き返し。今でも問題なく使えます)
- Let me think for a second.(少し考えさせてください=沈黙を埋めるひと言)
どれも中学英語の範囲です。1つでいいので、口が勝手に出てくるまで声に出して練習しておくと、本番でパニックになりません。
保護者も確認しておきたい服装・態度・当日のマナー
態度で意識したいのは、相手の目を見て、明るくハキハキ話すこと。ドアの開け方・入室のあいさつ・イスの座り方といった基本の作法は、前もって一度練習しておくと緊張がやわらぎます。うまく話せなくても、前向きで素直な姿勢が伝われば十分にプラスに働きます。
保護者の方へ。団体によっては保護者面談が組まれることもあります。その際、お子さん本人の質問に先回りして答えてしまうと逆効果です。「送り出す準備ができている」という姿勢を見せ、提出した作文や書類のコピーを一緒に見直して、当日話す内容と食い違いがないか確認してあげてください。
服装は「スーツか私服か」で迷いやすいところです。面接の種類ごとの判断基準や、私服の場合の具体例、オンライン面接での身だしなみは留学面接の服装ガイドで詳しく解説しています。
一人でできる練習手順:声に出し、録音して確認する

「友達や家族と模擬面接をしましょう」とよく言われますが、相手がいなくても一人で十分に練習できます。次の4ステップで回してみてください。
- 答えを短く作る:定番質問への答えを、作文や提出書類と揃えて1〜2文で用意する。
- 声に出して言う:毎日口ずさんで、体に入れる。頭で考えるだけでは本番で出てきません。
- 録音して聞き返す:自分の声を録って聞くと、早口・一本調子・詰まる場所に気づけます。
- 言えなかった表現をメモして直す:次はそこをスラスラ言えるように、少しずつ更新していく。
相手がいない独学でも、この4つを繰り返せば本番の負荷にかなり近づけられます。さらに、AIに話しかけて話し方をチェックしてもらえば、模擬面接の相手がいなくても回数を稼げます。**人との模擬面接は「本番の緊張感」、AIは「回数と即フィードバック」**と役割が違うので、両方を使えるのが理想です。一人で声に出して回す練習の進め方は、英語スピーキングの独学練習もあわせて参考にしてください。
英語講師 | TOEIC 980 / TOEFL iBT 106 / IELTS 7.5(CEFR C1)/ 海外大学院合格
Saki最後にもう一つ。緊張してうまく言えなくても、それだけで落ちることはありません。相手の目を見て、明るくはっきり話すだけで、印象は大きく変わります。完璧な英語より、伝えようとする姿勢のほうが面接官の心に残ります。保護者の方は、結果より「準備をやり切ったこと」をまず褒めてあげてください。それが本番の落ち着きにつながります。
よくある質問(FAQ)
Q. 高校生・中学生の留学面接は英語で行われますか?
多くは日本語が中心です。交換留学団体や自治体の海外派遣、校内選考では日本語での質問が大半で、英語は自己紹介や志望動機など定番の質問に限られます。一方、現地の学校へ自分で直接出願する私費留学では、学校側との英語面接(オンライン)になることが多いです。
Q. 英語がうまく話せなくても受かりますか?
差がつくのは語彙の多さではなく、「自分の言葉で最後まで話し切れるか」です。難しい単語を1つ入れて途中で止まるより、中学英語のやさしい単語で最後まで言い切るほうが好印象になります。自己紹介や志望動機を短く言えるようにしておけば十分に戦えます。
Q. 自治体の海外派遣の面接では英語で何を聞かれますか?
「How are you today?」「What food do you like?」のように、短い質問にパッと答えられるかを見られることが多いです。発音の良さよりも、知っている単語で的確に返せるかどうかが大事です。提出した作文と食い違わないよう、書いた内容を面接前に読み返しておきましょう。
Q. トビタテの面接では成績や英語力が重視されますか?
トビタテ!留学JAPANは、事務局自身が「成績や英語力は入り口では問わない」「重視するのは情熱・好奇心・独自性」と説明しています。ただし募集内容や評価の観点は年度・主催者によって変わるため、応募前に必ず公式の最新情報を確認してください。
Q. 英語が聞き取れなかったときはどうすればいいですか?
無言で固まるのが一番避けたい状態です。「Could you say that again, please?」「Sorry, I didn't catch that.」のような聞き返しを、口が勝手に出てくるまで練習しておきましょう。聞き返せること自体が「コミュニケーションが取れる」という良い評価につながります。



