- 英語文法アプリが多すぎて、どれを選べばいいか分からない
- 無料で十分なのか、有料やAIに課金すべきか迷っている
- 社会人のやり直しから試験対策まで、自分の目的に合う1本を知りたい
この記事では、英語文法アプリを「穴埋めドリル/講義型/AI会話/添削」の4タイプに整理し、無料・有料の線引きと目的別の選び方を解説します。
- 英語文法アプリは製品名の羅列から選ばない。「穴埋めドリル/講義・解説/AI会話/添削」の4タイプのうち、自分の目的に合うものを選ぶ
- 選び方は3問で即決できる。①基礎の穴埋めか試験の点取りか ②課金できるか ③続かない原因は飽きか難しさか
- アプリだけで「産出(話す・書く)」は完結しない。文法知識は、実際に口に出す・書いて添削するステップとセットで初めて力になる
文法を覚える流れの全体像は英語単語の効率的な覚え方とも重なります。本記事は「どの文法アプリを、どんな軸で選ぶか」に絞ります。AIで自分の英文を添削するツールの詳しい比較は、AI学習の記事に譲ります。
英語文法アプリは「目的」で選ぶ──4タイプ早わかり

英語文法アプリは数が多く、ランキングを眺めても違いが分かりにくいです。製品名で覚えるより、機能の方向性で4タイプに整理すると一気に選びやすくなります。
| タイプ | 何ができるか | 強み | 弱み |
|---|---|---|---|
| ドリル・整序型 | 穴埋め・並べ替えでルールを手で覚える | 反復しやすい・無料が多い | 「なぜ」の理解は浅くなりがち |
| 講義・解説型 | 動画や解説で理屈から理解する | つまずきの原因を解消 | 受け身になりやすい・有料が多い |
| AI会話・実戦型 | AIと話して使いながら身につける | 量をこなせる・即反応 | 体系的な網羅には不向き |
| 添削型 | 自分が書いた英文のミスを直す | 産出のエラーを可視化 | 文法を一から学ぶ用途ではない |
ドリル・整序型は、現在完了や関係詞といったルールを「手で解いて覚える」のに向いています。無料アプリが多く、毎日の反復に使いやすいのが利点です。
講義・解説型は、「なぜそうなるのか」を腹落ちさせたい人に効きます。文法用語でつまずいた経験がある社会人のやり直しでは、この理解の段階が近道になります。
AI会話・実戦型と添削型は、覚えた文法を「使う」側のタイプです。とくに添削型(Grammarly・ChatGPT・DeepL Write など)は、自分の英文のミスを直す道具です。
文法をゼロから学ぶ用途とは役割が違うので、この使い分けの詳細は記事後半で触れます。
上位の比較記事は「おすすめ10選」と製品名が並ぶだけで、比較軸が曖昧なものが目立ちます。アプリは入れ替わりが激しいので、名前ではなく「どのタイプか」で捉えるほうが、流行に左右されず長く使えます。
3問セルフ診断|自分に合うタイプを30秒で
どのタイプを選ぶかは、次の3問に答えるだけで絞れます。
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目的は? 中学・高校文法の穴を埋めたいなら「ドリル」か「講義」。TOEIC Part5や英検・受験で点を取りたいなら「試験対策特化」。
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課金できる? まず無料で粘るなら「ドリル・整序型」。お金を払って設計された教材に乗るなら「講義・解説型」。
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続かない原因は? 飽きてやめるなら「ゲーム感覚のドリル」。難しくて止まるなら「講義・解説型」で理解から入る。
3問のうち、いちばん引っかかった問いが、あなたの最優先の軸です。たとえば「難しくて止まる」が強いなら、無料ドリルより講義型を選ぶほうが続きます。
【無料で十分?】無料と有料の線引き
「無料アプリだけで足りるのか」は、多くの人が最初に迷う点です。結論から言うと、基礎の穴埋めまでは無料で十分に戦えます。
| 観点 | 無料アプリの代表(ドリル型) | 有料アプリの代表(講義・総合型) |
|---|---|---|
| 得意なこと | 反復ドリル・ゲーム感覚の継続 | 体系的なカリキュラム・解説動画 |
| フィードバック | 正誤判定が中心 | つまずきの原因解説・学習管理 |
| 向いている人 | まず毎日触れる習慣を作りたい人 | 順番に・理屈から学び直したい人 |
| 注意点 | 「なぜ」の理解は別途必要 | 受け身で見て終わりになりやすい |
無料アプリの強みは、コストゼロで毎日触れる環境を作れることです。穴埋めや並べ替えの反復なら、無料でも十分に量をこなせます。
一方、有料アプリの価値は「何をどの順番で学ぶか」が設計されている点にあります。自分でカリキュラムを組む手間が省け、つまずきの解説まで用意されています。
問題は、無料か有料かより「お金の出し方」です。次の悪い例と良い例を比べてみてください。
悪い例
評判やランキングだけ見て、いきなり有料アプリの年額に課金する。合わなくても『もったいない』で惰性で続け、結局ドリルだけを延々と回して、話す・書く力は伸びない。
良い例
まず無料アプリで基礎の穴を埋めつつ、毎日開けるかを1〜2週間ためす。続けられて、足りない部分(産出や添削)がはっきりしてから、その部分だけ有料やAIに課金する。
料金や無料の範囲はキャンペーンで変わりやすく、2026年時点の情報も時間とともに古くなります。契約前に各アプリの公式と最新の無料体験で必ず確かめてください。年額プランは「毎日開ける」と確認できてからで遅くありません。
目的別おすすめアプリ比較|タイプ別の代表例
ここからは、4タイプそれぞれの代表的なアプリを、目的に沿って紹介します。製品名はあくまで「タイプの代表例」として捉えてください。料金・無料範囲は2026年時点のもので変動するため、公式で要確認です。
ドリル・ゲーム感覚で続けたいなら
飽きずに毎日続けることが最優先なら、ゲーム感覚のドリル型が向いています。
- 英語物語 … RPG風に進めながら文法・語彙の問題を解ける。基本プレイ無料で、ゲームが好きな人の習慣化に向く。
- 早打ち英文法 … 整序・穴埋めをテンポよく解く無料アプリ。スキマ時間に文法ルールを手で反復したい人向け。
- Duolingo … 短いレッスンとストリークで継続を促す定番。無料で使え、有料プランもある。文法は会話文の中で身につける設計。
これらは「まず毎日触れる習慣」を作る入口として優秀です。ただし、正誤判定が中心で「なぜそうなるか」の解説は浅めなので、理解を深めたい人は次の講義型と併用します。
理屈から理解したいなら「講義・解説型」
文法用語でつまずく、ルールの「なぜ」が知りたい、という人には講義・解説型が効きます。スタディサプリENGLISH のような総合サービスは、文法の講義動画と演習がセットになっており、順番に学び直せます(こうした総合型は月額制が中心で、料金は公式要確認です)。
講義型は、独学だと曖昧なまま放置しがちな「仮定法」「分詞構文」などを、原因から解きほぐしてくれます。受け身で見て終わりにせず、見たあとに必ずドリルで手を動かすと定着します。
試験で点を取るなら「形式に対応しているか」
TOEIC Part5・英検・大学受験など、試験の点が目的なら、その試験形式で文法問題を量稽古できるかが最優先です。
- TOEIC Part5対策なら、abceed のような問題演習アプリで頻出パターンを反復する(無料で使える範囲と有料機能があり、公式要確認)。
- 英検・受験なら、級・学年に対応した文法問題集アプリを選び、解説の丁寧さで比べる。
日常会話アプリだけで試験文法を仕上げるのは難しいです。点が要るなら、汎用ドリルより「その試験の形式に特化したアプリ」を選んでください。
AIで実戦的に使いたいなら
覚えた文法を「使いながら」身につけたいなら、AIと対話する練習が有効です。AIなら何度でも相手をしてくれるので、量を確保しやすいのが利点です。
具体的なやり方やプロンプト例はChatGPT英会話のやり方、ツール全体の選び方はAI英語学習とは?おすすめツールの種類で詳しく解説しています。
自分が書いた英文の文法添削をAIにさせる方法は、後半の「産出と添削」で触れます。
【やり直し社会人】中学英文法の穴を埋める順番
社会人のやり直しでつまずく最大の原因は、「どこから手をつけるか」が分からないことです。文法は範囲が広いので、通じる文を作る土台から、減点されやすい細部へという順番で埋めると効率的です。

おすすめの順番は次のとおりです。アプリでも、この順にステージやドリルを選ぶと迷いません。
-
be動詞・一般動詞と語順(SVO) … すべての文の骨格。ここが曖昧だと先に進めません。
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時制(現在・過去・現在完了) … 「いつの話か」を正しく伝える土台。現在完了は社会人がつまずきやすい筆頭です。
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助動詞(can / will / should など) … ニュアンスと丁寧さを足す。会話で頻出します。
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前置詞(in / on / at など) … 細かいのに通じ方を大きく左右し、減点もされやすい領域です。
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冠詞(a / the) … 日本語にない概念で、最後まで残りやすい弱点。早めに意識し始めます。
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関係代名詞・接続詞 … 文を長く・複雑にして、言いたいことを1文で表せるようにします。
時制までで「通じる文」の土台ができ、前置詞・冠詞で「減点されない精度」が上がります。最初から完璧を狙わず、土台のステージを何度も回すのがコツです。
TOEIC 980 / TOEFL iBT 106 / IELTS 7.5(CEFR C1)/ 海外MBA合格
【初心者】挫折しない始め方
「学生時代から英語が苦手」という初心者ほど、最初のレベル設定でつまずきます。背伸びをすると難しさで止まり、易しすぎると退屈で止まるからです。
おすすめは、中学英文法のレベルから始めることです。多くのアプリにはレベル診断やコース選択があるので、迷ったら一段下から入ってください。簡単に感じるくらいが、続けるにはちょうどいいです。
最初の2週間は、「正しく学ぶ」より「毎日アプリを開く」を目標にします。1回5〜10分で終わるドリル型を選び、通知やストリーク機能で習慣の土台を作りましょう。理解の深さや網羅性を求めるのは、習慣がついた後で十分です。
初心者がやりがちなのは、最初から高校・大学レベルの総合文法に挑んで、用語の多さに圧倒されてやめてしまうことです。文法は積み上げなので、土台の中学範囲を侮らず、易しいところを何度も通るほうが、結果的に速く進みます。
アプリだけでは埋まらない部分──「産出」と「添削」をどう補うか
ここが、多くの比較記事が触れない正直なところです。文法アプリは「知識を入れる」のは得意ですが、「使える(話す・書く)」までは1本では完結しません。
文法を知っていることと、それを口から出せる・正しく書けることは別の力です。穴埋めドリルで満点でも、いざ話すと語順が崩れる、というのはよくあります。だからこそ、知識のインプットに「産出」と「添削」のステップを足す必要があります。
第二言語習得研究の観点でも、伸びるアプリかどうかは「意味の分かるインプットに触れられるか」「覚えたことを自分で産出(口に出す・書く)できるか」「答えを見る前に思い出す負荷があるか」で見分けられます。穴埋めの正誤判定だけで完結するアプリは、宣言的知識(知っている)は増やせても、産出の練習が抜けがちです。アプリを選ぶときは、この「産出まで設計されているか」を1つの軸にすると外しません。出典は中田達也『最新の第二言語習得研究に基づく 究極の英語学習法』(KADOKAWA)の翻案です。
**産出(話す・書く)**は、覚えた文法を実際に使う練習で鍛えます。口に出す練習はAI会話やオンライン英会話、音読・シャドーイングが有効です。音読系のアプリ選びはシャドーイング アプリおすすめ比較が参考になります。
添削は、自分が書いた英文の文法ミスを直すステップです。ここはこの記事の主役ではなく、AIツール(Grammarly・ChatGPT・DeepL Write など)を扱う記事の担当領域なので、詳しくはそちらに譲ります。
この産出と添削は、いまはスマホだけで一周できます。文法アプリで土台を入れたら、多読・多聴アプリで意味の分かるインプットを浴び、出会った型を生成AI(ChatGPT・Geminiなど)に話す・書くで産出する。その英文を同じ生成AIに理由つきで添削させ、直した表現を読み上げアプリで音読して口に戻せば、インプット→産出→添削→再産出の輪が回ります。アウトプットは生成AIで、大半は多読多聴にという発想(中林くみこ『スマホで倍速! 英語独学ハック』Gakken)を文法学習に寄せた形です。
AIに英文を添削させる具体的な手順はAIによる文法チェック・添削の使い方で解説しています。文法知識の土台づくりは英語単語の効率的な覚え方と合わせると、語彙と文法が両輪で回ります。
TOEIC 980 / TOEFL iBT 106 / IELTS 7.5(CEFR C1)/ 海外MBA合格
- 文法アプリ選びは「目的→タイプ→無料/有料」の3ステップで1本に絞る。製品名のランキングから入らない
- ドリルは習慣化、講義は理解、試験対策は形式慣れ、AI会話と添削は「使う」側。3問診断で自分の最優先タイプを決める
- アプリは知識のインプット。産出(話す・書く)と添削は、口に出す練習やAIツールで別途補ってこそ力になる







