- 英語面接でうまく話せず、落とされるのではと不安
- 面接がボロボロだった。まだ受かる可能性はあるのか知りたい
- 次の面接までに、一人でできる具体的な練習法が知りたい
英語面接がうまくいかなくても、それだけで不合格が決まるわけではありません。英語力は評価軸の一つにすぎず、たどたどしくても受かる人はいます。ただ、「ボロボロだった」で落ち込んだまま次に進むと、同じ崩れ方を繰り返してしまいます。焦って回答を丸暗記で増やすほど、本番では逆に頭が真っ白になりやすいからです。
この記事では、まず合否の不安を下げたうえで、話せなくなる原因を丸暗記依存・想定外の質問・リスニング不足・職務を英語で説明できないの4つに切り分けます。そのうえで本番で固まったときの立て直しフレーズ、頻出質問の回答例、そして一人でも毎日回せる発話練習(音読→録音→即興応答)までを具体的に解説します。読み終わるころには、「ボロボロだった」で終わらせず、次の面接までに何をどう練習すればいいかが具体的に見えているはずです。
英語面接がボロボロでも不合格とは限らない

「言葉に詰まった」「発音も文法もめちゃくちゃだった」——そう感じても、それだけで不合格が決まるわけではありません。面接官はあなたの英語力を、評価軸の一つとして見ているにすぎないからです。
まず不安を下げるところから始めましょう。ここが崩れていると、次の対策も頭に入ってきません。
面接官が見ているのは態度・伝える姿勢・職務適性
外資系・グローバル企業の採用担当者への取材記事では、英語力が評価に占める割合はおおむね1〜3割程度で、残りは職務経験・専門性・人柄だと語られることが少なくありません(比率は企業や職種によって変わります)。
言い換えれば、面接官が本当に知りたいのは「この人は入社後に成果を出せるか」「一緒に働けるか」です。英語はそのための道具として見られています。
だからこそ、たどたどしくても伝えようとする姿勢、結論から話す誠実さ、経験を具体的に語れることが効きます。小さな声で下を向くより、ゆっくりでも堂々と話すほうが、はるかに良い印象になります。
英語講師 | TOEIC 980 / TOEFL iBT 106 / IELTS 7.5(CEFR C1)/ 海外大学院合格
Saki「英語ができないと思われて、実績や人柄まで低く見られたくない」——その不安は自然です。でも面接官が見ているのは、英語力ではなく仕事の再現性。完璧に説明できなくても、数字や具体例を一つ添えれば「この人は仕事ができる」は十分に伝わります。英語の出来と、あなたの価値は別物です。
話せなかった後に振り返るべきこと
面接がボロボロだったと感じても、合否が出るまでは分かりません。伝えようとする姿勢や専門性で総合的に評価され、通過するケースは現実にあります。まずは結果を待ちましょう。
そのうえで、記憶が新しいうちに振り返っておくと次に必ず活きます。振り返るのは次の3点だけで十分です。
- どの質問で詰まったか(自己紹介か、想定外の質問か、聞き取りか)
- 詰まったのは「言葉が出なかった」のか「そもそも聞き取れなかった」のか
- 沈黙したまま終わったか、何か言葉を返せたか
この切り分けが、次の章の「崩れる原因の診断」にそのままつながります。ボロボロで終わらせず、崩れ方を次の練習の材料に変えていきましょう。
英語面接で話せない・崩れる原因を診断する
「話せない」とひとことで言っても、崩れ方には型があります。原因を4つに分ければ、やみくもに落ち込まずに、どこを直せばいいかが見えてきます。

丸暗記に頼って頭が真っ白になる
一番多いのが、回答を一字一句丸暗記していくパターンです。丸暗記は、想定どおりの英語で質問されないと「どれを話せばいいのか」が分からなくなります。
さらに、丸暗記した文は最初からでないと出てこないため、少し忘れただけで全部が飛びます。九九を「ニニンガシ」から言わないと答えが出てこないのと同じ状態です。
対策は、文を丸ごと覚えるのをやめて、2〜3文で言える「小さなネタ」を複数持っておくことです。詳しくは後半の発話練習で扱います。
想定外の質問に対応できない
準備した質問しか答えられないと、少しずらされただけで固まります。原因は主に2つ、準備した質問の数が少ないか、その場で思いついたことを瞬時に英語にできないかのどちらかです。
想定外の質問は「ゼロから完璧な回答を作る」ものではありません。持っている小さなネタを組み合わせ、「私は◯◯だと思います。実際に前職で◯◯しました」と、意見+具体例の形で並べれば形になります。
質問が聞き取れない(リスニング不足)
答える以前に、質問が聞き取れなければ回答できません。これは最も深刻な崩れ方です。
聞き取れない理由は、単語・表現を知らないか、音の変化についていけないかのどちらかです。自分の職種で出そうな単語を先に押さえ、面接でありそうなやり取りを「文字」ではなく「音」で練習しておくと、本番とのギャップが縮まります。
面接は筆記試験ではありません。想定問答を紙で作って満足せず、声と耳で慣らしておくことが大切です。
自分の職務・経験を英語で説明できない
日本語なら語れる職務経歴が、英語になると出てこない——これも典型です。抽象的な信念(例:リーダーに大切なこと)と、具体的な経験(例:前職で実際にやったこと)は、どちらも即席で英語にするのが難しいからです。
だからこそ事前準備が効きます。自己紹介・職務経歴・志望動機・強み弱みは、後述のテンプレートで先に英語にしておきましょう。準備しておけば、当日は「思い出して並べる」だけで済みます。
本番で固まった瞬間の立て直しフレーズ

対策をしても、本番では詰まる瞬間が来ます。大事なのは、沈黙で止まらず「立て直す言葉」を返すことです。ここでは、そのまま口に出して使える短いフレーズをケース別にまとめます。丸暗記ではなく、声に出して体に入れておくのがコツです。
聞き返し・言い換えをお願いする表現
聞き取れなかったときに黙り込むのは最悪手です。堂々と聞き返せること自体が、コミュニケーション能力のアピールになります。
- Sorry, could you say that again? — すみません、もう一度言っていただけますか?
- I'm sorry, I didn't quite catch that. — すみません、うまく聞き取れませんでした。
- Could you rephrase that? — 言い方を変えていただけますか?
- Do you mean ...? — つまり…ということですか?(内容の確認)
「聞き返す=失礼」ではありません。分からないまま的外れな回答をするほうが、印象を下げます。
考える時間を稼ぐつなぎ言葉
答えがすぐに浮かばないときは、無言で固まらず、つなぎ言葉で時間を作ります。ゆっくり言い、その言っている間に次の一文を組み立てるのがコツです。
- That's a good question. Let me think for a second. — いい質問ですね。少し考えさせてください。
- How can I put it? — どう言えばいいでしょうか。
- Let me put it this way. — こう言い換えますね。
ただし、つなぎ言葉は多用すると逆効果です。沈黙を埋める「間」として一つ二つ挟むくらいが、ちょうどよいバランスです。
詰まって言い直したいときは、仕切り直しのフレーズも用意しておくと安心です。"Let me say that again."(もう一度言い直します)が一つあるだけで、「まだ話せる」という余裕が生まれます。
「英語はできますか?」と聞かれた時の答え方
英語力を直接聞かれると、つい自己否定で終わりがちです。ここは、正直さと前向きな意欲をセットで返すのが正解です。
NG回答
No, my English is not so good. I'm sorry.
高スコア回答
I'm still improving, but I use English every day to read and write reports at work. I'm confident I can handle daily communication, and I'm working hard to get better.
嘘をつく必要はありません。完璧でないことを認めたうえで、「仕事で使えるレベルはある」「改善し続けている」と伝えれば、誠実さと意欲が同時に伝わります。
頻出質問への備えと避けたいNG発言

立て直しフレーズは応急処置です。根本の安心は、頻出質問への回答を先に用意しておくことから生まれます。ここでは一般的な面接の流れに沿って、準備すべき質問と回答例、そして避けたいNG発言を整理します。
英語面接は、アイスブレイク → 自己紹介 → 職務経歴 → 強み・弱み → 志望動機・転職理由 → 逆質問、という流れが一般的です。まずはこの定番だけ固めれば十分です。
自己紹介・志望動機・転職理由・強み弱みの回答テンプレート
回答は長い文章で覚えず、「結論 → 理由 → 具体例」の順で短く組み立てます。この型(PREP法やSTAR法の考え方)に沿えば、英語でも崩れにくくなります。
I'm [名前], and I've worked as a [職種] for [年数] years.
My main focus has been [得意領域].
For example, I [具体的な成果・数字].
質問ごとの回答例です。丸暗記せず、[ ]の中身を自分の経歴に置き換えて、声に出して練習してください。
Tell me about yourself.(自己紹介をお願いします)回答例を見る回答例を閉じる
Thank you for the opportunity today. I've worked as a marketing specialist for about five years, mainly focusing on digital campaigns. In my most recent role, I led a project that increased online sales by 20%. I'm now looking for a role where I can use these skills in a more global environment.
(本日はありがとうございます。マーケティング担当として約5年、主にデジタル施策に取り組んできました。直近ではオンライン売上を20%伸ばすプロジェクトを主導しました。この経験を、よりグローバルな環境で活かせる仕事を探しています。)
ポイント:「職種+年数 → 得意領域 → 具体的な成果(数字)→ 志望の方向性」の4文だけ。数字を一つ入れると一気に説得力が出ます。
Why do you want to work for us?(志望動機は?)回答例を見る回答例を閉じる
I'm impressed by your company's approach to [事業・製品]. My experience in [自分の領域] matches what this role requires, and I believe I can contribute to your team's goals from day one.
(御社の[事業・製品]への取り組みに強く惹かれました。私の[領域]の経験はこのポジションの要件と合っており、入社初日からチームの目標に貢献できると考えています。)
ポイント:「企業への理解 → 自分のスキルとの一致 → どう貢献できるか」の3点をつなぐと、志望動機として成立します。
Why are you looking for a new job?(転職理由は?)回答例を見る回答例を閉じる
I've learned a lot in my current role and I'm grateful for it. To keep growing, I want to take on bigger challenges in a more international setting, which is why this role is attractive to me.
(現職では多くを学び、感謝しています。さらに成長するために、より国際的な環境で大きな挑戦をしたいと考えており、それがこのポジションに惹かれた理由です。)
ポイント:前職の不満ではなく、未来志向の理由で語ります。「感謝 → 成長したい → だからこの会社」が安全な型です。
What are your strengths and weaknesses?(強みと弱みは?)回答例を見る回答例を閉じる
My strength is my adaptability. When our team's priorities changed suddenly, I quickly learned a new tool and helped the team move forward. My weakness is that I sometimes try to do too much myself, so I've been working on delegating tasks and trusting my team more.
(強みは適応力です。チームの優先順位が急に変わったとき、新しいツールをすぐに習得し、チームを前進させました。弱みは、自分で抱え込みすぎるところで、最近は仕事を任せてチームを信頼することを意識しています。)
ポイント:強みは「具体例」で証明し、弱みは「改善の取り組み」とセットにします。弱みを言いっぱなしにしないのがコツです。
このとき、長い文を丸暗記するのではなく、上のような2〜3文で言える小さなネタを質問ごとに用意しておくのが安全です。想定と違う質問が来ても、ネタを組み合わせて答えられます。
面接の全体像や質問ごとの深い準備は英語面接の全体像はこちらで、自己紹介の作り込みは英語面接の自己紹介の作り方で詳しく解説しています。逆質問は用意必須なので、英語面接で使える逆質問の例も合わせて準備しておきましょう。
前職批判・沈黙など評価を落とすNG
内容が良くても、言ってはいけないひとことで評価を落とすことがあります。特に外資系の面接では、次のような発言は避けましょう。
- 前職や前の上司への批判・不満(「あの会社は…」で始まる愚痴)
- "I don't know." で止めてしまう(分からなくても、考えを一言添える)
- "It's on my resume."(履歴書に書いてあります=聞かれたことに答えない態度)
- 逆質問で "I don't have any questions."(意欲がないと受け取られる)
- 最初から給与・待遇・休暇の話ばかりする
- 英語力のなさを長々と弁明する("Sorry, my English is really bad..." の連発)
- スラングやカジュアルすぎる言葉遣い
沈黙もNGの一つです。ただし、前章の聞き返し・つなぎ言葉があれば沈黙は避けられます。分からないときは黙るのではなく、聞き返すか、考えている旨を口に出しましょう。
不安を自信に変える発話練習は音読→録音→即興応答の3段階
ここまでの回答例やフレーズは、読んで覚えるだけでは本番で口から出てきません。「読める」状態と「話せる」状態は別物だからです。最後に、一人でも毎日回せる発話練習を3段階で紹介します。ここが、フレーズ集で終わる多くの記事との一番の違いです。


Step1 回答テンプレートを声に出して音読する
まずは前章の回答例を、黙読ではなく声に出して音読します。目で追うだけでは口が動かないので、実際に発音して「言い慣れる」ことが目的です。
1日5〜10分でかまいません。同じ回答を毎日繰り返し音読すると、本番でその言葉が自然と口から出やすくなります。ここでは完璧さより回数を優先しましょう。
Step2 録音して聞き返し、修正する
次に、自分の回答をスマホで録音して聞き返します。恥ずかしい作業ですが、自分の癖は録音しないと分かりません。
聞き返すときは、全部を直そうとせず観点を絞ります。「早口になっていないか」「結論から話せているか」の2つだけをチェックし、次の音読で修正する——これを繰り返すだけで、話し方は確実に整っていきます。
Step3 質問を聞いて即興で答える練習に進む
音読と録音で言葉が出るようになったら、最後は即興応答です。想定質問を一つ選び、準備した小さなネタを組み合わせて、その場で声に出して答えます。
丸暗記からの卒業がここです。「意見を一つ言う → 理由を一つ足す → 具体例を一つ添える」の型さえ守れば、想定外の質問でも形になります。答えたら録音して聞き返し、また次の質問へ——このサイクルを回します。
一人だと質問を出してくれる相手がいないのが難点ですが、想定質問を声に出して答える練習ツールを使えば、発話量そのものを毎日増やせます。自宅で回せる発話練習の全体像は、次の記事で体系的に整理しています。
面接官と1対1で英語を話す緊張感は、IELTSスピーキングの練習でも近い形で鍛えられます。無表情な相手を前に話し切る練習として参考になります。
次の英語面接までの準備チェックリスト
最後に、本番までに一つずつ潰していくチェックリストです。全部できていなくても大丈夫。上から順に、できるところから埋めていきましょう。
- 自己紹介・職務経歴・志望動機・転職理由・強み弱みを、2〜3文の小さなネタで英語にした
- 逆質問を2つ以上用意した
- 聞き返し・つなぎ言葉・仕切り直しのフレーズを声に出して覚えた
- 「英語はできますか?」への前向きな答え方を決めた
- 回答を毎日音読し、録音して「スピード」と「結論ファースト」を確認した
- 想定質問を見て、即興で答える練習を始めた
- 自分の職種で出そうな単語を音で押さえた
- 言ってはいけないNG発言を確認した
英語面接の準備は、英語面接で使える定番フレーズ集や英語面接の全体像はこちらと合わせて進めると、抜け漏れなく整います。
英語講師 | TOEIC 980 / TOEFL iBT 106 / IELTS 7.5(CEFR C1)/ 海外大学院合格
Saki話せない時期は、本当に不安で孤独です。でもスピーキングの伸びは指数関数的。地道な反復のある日、急に言葉が出ます。今日ボロボロでも、その練習は次の面接で必ず活きます。チャンスは、準備ができている人のところに来ます。焦らず、声に出す練習を今日から積み上げましょう。






