- IELTSスピーキングでPart別に使えるフレーズを知りたい
- 自然に聞こえる表現の使い方を身につけたい
- イディオムをどの程度使えばスコアに効くのか知りたい
この記事では、IELTSスピーキングで役立つフレーズをPart1〜3に分けて整理します。さらに、Band 6.0とBand 7.0で意識すべき表現の違いや、イディオムとの付き合い方まで解説します。
IELTSの評価基準では、Band 7以上に「語彙を柔軟かつ正確に使う」力が求められます。ただし、大切なのはフレーズの数ではなく、少数を自然に使いこなすことです。
この記事を読むことで、Partごとに何を準備すべきかが明確になり、丸暗記に頼らない実践的な表現力が身につきやすくなります。

IELTSスピーキングでフレーズが重要な理由
フレーズを準備しておくことで、回答の安定感が大きく変わります。IELTSスピーキングでは、Partごとに求められる答え方が異なるため、場面に合った表現を持っておくと話の組み立てがスムーズになります。
IELTSの公式評価基準を見ると、Lexical Resource(語彙力)の項目でBand 7以上には「less common and idiomatic vocabulary を skillfully に使う」ことが求められています。つまり、ただ単語を知っているだけでなく、フレーズや表現を場面に応じて使い分ける力が評価されるのです。
具体的には、フレーズには3つの役割があります。1つ目は、考える時間を確保する役割です。"Well, I’d say..." のような表現で始めれば、次の内容を考える余裕が生まれます。2つ目は、話の流れを作る役割です。"On the other hand..." のような接続表現があると、論理的な構成を作りやすくなります。3つ目は、自然さを演出する役割です。ネイティブスピーカーも日常的にフレーズを使って話しており、適切に使えると自然な英語に聞こえます。
フレーズは飾りではありません。考える時間を作りながら話を組み立てるための土台として機能します。
一方で、フレーズを暗記してそのまま貼り付けるだけでは逆効果になります。採点者は暗記した表現を見抜くため、自分の言葉として使えるレベルまで練習することが不可欠です。全体の型を整理したい方はIELTSスピーキングのテンプレート解説、学習法の全体像はIELTSスピーキングの勉強法も参考になります。
フレーズは「知っている」と「使える」の間に大きな壁があります。まずは5〜6個に絞って、自分の回答に組み込む練習から始めてみてください。

Part1で使いやすいフレーズ

Part1では、短く自然に答えることが最も重要です。質問に対して即座に反応し、2〜3文で簡潔にまとめる力が求められます。
Part1でよく使われる質問は、日常生活や趣味に関する身近なテーマです。ここで凝った表現を使おうとすると、かえって不自然になります。以下のようなシンプルな開始フレーズが効果的です。
- I’d say ... (〜だと思います)
- Usually, ... (普段は〜)
- It depends, but ... (場合によりますが〜)
- To be honest, ... (正直なところ〜)
- One thing I really enjoy is ... (特に好きなのは〜)
実際にどう使うか、悪い例と良い例を比べてみます。
悪い例: "I like reading." (短すぎて展開がない)
良い例: "I’d say I’m quite into reading, especially novels. Usually, I try to read for about 30 minutes before bed." (フレーズで始めて、具体的に展開している)
Part1で1文だけの回答はもったいないです。フレーズで答え始めて、もう1〜2文で具体例や理由を足すと自然な長さになります。
もう一つの例を見てみます。"Do you like cooking?" という質問に対して、"It depends, but I generally enjoy it when I have time on weekends." と答えれば、自然な長さで好印象を与えられます。
Part1は短い回答が求められますが、1文だけで終わるのは避けましょう。フレーズ+理由+具体例の3文が目安です。
Part1の鍵は「即座に自然に答えること」であり、長く話すことではありません。フィラー表現の使い方については英語のフィラー表現まとめで詳しく解説しています。直前期の準備についてはIELTS直前対策も役立ちます。
Part2で使いやすいフレーズ

Part2では、1〜2分間ひとりで話し続ける必要があります。ここで重要なのは、話の流れを途切れさせないためのつなぎ表現です。
Part2ではカードに書かれた質問について話します。準備時間は1分間しかないため、話の構成を素早く組み立てなければなりません。このとき、つなぎのフレーズを持っておくと、話が途中で止まるリスクを減らせます。
使いやすいフレーズを役割別に整理します。
話の導入
- I’d like to talk about ... (〜についてお話しします)
- The thing I want to describe is ... (描写したいのは〜です)
展開・補足
- What made it special was ... (特別だったのは〜)
- Another thing I remember is ... (もう一つ覚えているのは〜)
- Personally, I think ... (個人的には〜だと思います)
まとめ・締め
- In the end, ... (最終的に〜)
- Looking back, I’d say ... (振り返ると〜)
悪い例と良い例で比較してみます。
悪い例: "I went to Kyoto. It was nice. I liked the temples. The food was good too." (フレーズなしで単調な文が並ぶ)
良い例: "I’d like to talk about a trip I took to Kyoto last autumn. What made it special was the timing — the autumn leaves were absolutely stunning. Another thing I remember is trying local street food near Kiyomizu temple. Looking back, I’d say it was one of the most relaxing trips I’ve ever had." (フレーズで流れを作り、話に起伏がある)
Part2で沈黙が続くと減点対象になります。内容が完璧でなくても、つなぎ表現を使って話し続けることが大切です。
Part2では、話の内容の正確さよりも「途切れずに話し続けられるか」が重視されます。つなぎ表現を3〜4個持っておくだけで安定感が変わります。
Part2のコツは「完璧な内容」より「自然な流れ」です。回答の型についてはIELTSスピーキングのテンプレート解説で詳しく紹介しています。AIを使った模擬練習はChatGPTを活用したIELTSスピーキング対策も参考になります。
Part3で使いやすいフレーズ

Part3では、社会的なテーマについて抽象的に議論する力が求められます。ここでは、意見を述べ、理由を説明し、異なる視点を示すフレーズが特に重要になります。
Part3の特徴は、Part1やPart2と違い、個人的な経験ではなく一般論や社会現象について話す点です。そのため、バランスの取れた意見を示すフレーズが高評価につながります。Band 8〜9の回答を分析すると、複数の視点を提示できる受験者ほどスコアが高い傾向があります。
カテゴリ別に整理します。
意見を述べる
- In general, I believe ... (一般的に〜だと思います)
- From my perspective, ... (私の見方では〜)
- I think this happens because ... (これが起こる理由は〜だと思います)
対比・別の視点
- On the other hand, ... (一方で〜)
- Having said that, ... (そうは言っても〜)
- Some people might argue that ... (〜と主張する人もいるかもしれません)
比較・時間軸
- Compared with the past, ... (過去と比べると〜)
- In recent years, ... (近年では〜)
悪い例と良い例で比較します。
悪い例: "I think technology is good. It helps people. But sometimes it’s bad." (表現が単調で分析力が見えない)
良い例: "In general, I believe technology has greatly improved access to education. For example, online courses allow people in remote areas to learn new skills. On the other hand, there are concerns about screen time and its impact on mental health, especially among young people." (フレーズで論理構成を作り、具体例と対比が含まれている)
Part3では「一つの意見を述べて終わり」ではなく、別の視点を加えることで議論の深さを示せます。
"On the other hand" や "Having said that" を使って反対意見にも触れると、採点者に「この受験者はバランスよく考えられる」と印象づけられます。
Part3で高スコアを取る鍵は「多角的な視点」です。全体の学習計画についてはIELTSスピーキングの勉強法、実践的な練習はスピーキング練習法まとめも確認してみてください。
Band 6.0向けの表現とBand 7.0向けの表現

Band 6.0とBand 7.0の間には、明確な表現力の差があります。この差を理解することで、今の自分に必要な練習が見えてきます。
IELTSの公式基準によると、Band 6.0は「トピックについて十分な長さで議論できる語彙力がある」と定義されています。一方、Band 7.0では「語彙を柔軟かつ正確に使い、less common な表現も適切に使える」ことが求められます。
具体的な違いを見てみます。
意見を述べるとき
- Band 6.0: "I think it’s important." (伝わるが表現が平凡)
- Band 7.0: "Personally, I’d say it plays a crucial role." (個人の視点を示しつつ、より正確な表現を使っている)
理由を説明するとき
- Band 6.0: "Because it’s useful for many people." (理由が漠然としている)
- Band 7.0: "The main reason is that it enables people to access information that was previously unavailable." (具体的で、語彙の幅が見える)
対比するとき
- Band 6.0: "But some people don’t agree." (シンプルだが単調)
- Band 7.0: "Having said that, there are those who take a different view, arguing that ..." (より洗練された対比表現)
Band 7.0は「難しい単語を使うこと」ではなく、「同じ内容をより正確に、より自然に言い換えられること」が評価されます。
重要なのは、Band 6.0の表現が「悪い」わけではないという点です。まずBand 6.0レベルの表現を安定して使えることが土台になります。そのうえで、少しずつ言い換えのバリエーションを増やしていくのがBand 7.0への道です。
Band 6.0で安定している方がBand 7.0を目指す場合、まずは「言い換え練習」から始めるのが効率的です。一つの回答を3通りの表現で言えるようにしてみてください。
語彙力の強化についてはIELTSスピーキングの語彙対策で詳しく解説しています。スピーキング全般のガイドはIELTSスピーキング完全ガイドも参考になります。
イディオムはどこまで使うべきか

イディオムの扱いは、多くの受験者が迷うポイントです。結論から言うと、自然に使えるものだけを厳選して使うのがベストです。
British Councilの公式見解では、イディオムは「Band 7以上を取るために不可欠」とされています。しかし、ここで注意すべきなのは「自然に使えること」が前提だという点です。不自然なイディオムの使用は、イディオムを使わない場合よりも印象が悪くなります。
悪い例と良い例で比較します。
悪い例: "Learning English is not a piece of cake, and we should burn the midnight oil to hit the nail on the head." (イディオムを詰め込みすぎて不自然)
良い例: "To be honest, learning a new language is no easy task. But I think if you keep at it, the results will speak for themselves." (1〜2個のイディオムを自然に組み込んでいる)
イディオムを使う際の3つのルールを整理します。
1つ目は、1回の回答で使うイディオムは1〜2個に抑えることです。詰め込みすぎると暗記した印象を与えます。
2つ目は、意味を正確に理解しているものだけを使うことです。ニュアンスを間違えると、Lexical Resourceの評価で減点される可能性があります。
3つ目は、日常会話でも使うレベルのイディオムを選ぶことです。"at the end of the day" や "keep in mind" のような平易なものの方が、自然に聞こえます。
イディオムの数で勝負しようとするのは危険です。1つを自然に使えることの方が、5つを不自然に並べるよりも評価が高くなります。
イディオムは無理に増やす必要はありません。普段から英語のポッドキャストやドラマで「この表現使えそう」と思ったものをメモしておくと、自然に身につきます。
フィラー表現との使い分けは英語のフィラー表現まとめ、語彙全体の考え方はIELTSスピーキングの語彙対策も確認してみてください。
フレーズを自然に使えるようにする練習法

フレーズは、リストを眺めるだけでは定着しません。実際に声に出して使う練習を繰り返すことで、初めて本番で使える力になります。
効果的な練習法を3つ紹介します。
1. 音読+録音練習
まず、使いたいフレーズを含む回答例を音読します。次に、同じ質問に対して自分の言葉で回答し、録音します。録音を聞き返すと、フレーズが自然に使えているか客観的に確認できます。
2. 1フレーズ縛り練習
1日1つのフレーズを決めて、その日の練習ではすべての回答にそのフレーズを組み込みます。たとえば、"Having said that, ..." を今日のフレーズに決めたら、Part1でもPart3でも意識的に使ってみます。こうすることで、さまざまな文脈で使う感覚が身につきます。
3. 再回答トレーニング
一度回答した質問に対して、翌日もう一度答えます。このとき、前日の回答を改善する意識で臨みます。同じ内容でも表現を変えてみることで、言い換え力が鍛えられます。
フレーズを丸暗記してそのまま話すと、不自然さが出やすいです。自分の話題に合わせて少しずつアレンジする練習が効果的です。
悪い例と良い例を比較します。
悪い練習: フレーズリストを読んで覚えようとする → 本番で出てこない
良い練習: フレーズを使って実際の質問に答える → 文脈と一緒に記憶に定着する
練習の質は「声に出した回数」に比例します。1日10分でもよいので、毎日声に出す習慣を作ることが大切です。
「読んで理解した」と「口から自然に出る」はまったく別のスキルです。録音して聞き返す練習を取り入れるだけで、上達スピードが変わります。
練習法の全体像はスピーキング練習法まとめで紹介しています。AIを使った練習についてはChatGPTを活用したIELTSスピーキング対策、本番に向けた準備はIELTSスピーキング対策の始め方も役立ちます。
まとめ
IELTSスピーキングで使えるフレーズは、数を増やすことよりも、Partに合ったものを自然に使いこなすことが重要です。
今回のポイントをまとめます。
- フレーズは「考える時間の確保」「流れの構成」「自然さの演出」の3つの役割を持つ
- Part1はシンプルな開始フレーズ、Part2はつなぎ表現、Part3は対比・分析の表現が鍵
- Band 7.0では「同じ内容をより正確に言い換えられる力」が評価される
- イディオムは1〜2個を自然に使えれば十分
- フレーズの定着には音読・録音・再回答の実践練習が不可欠
最初の一歩として、Part1・Part2・Part3でそれぞれ2つずつフレーズを選び、実際の質問に答える形で声に出してみてください。
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