- TOEFLを会場まで行かず、自宅で受けられるのか知りたい
- 自宅受験のスコアは、会場で受けたスコアと同じ扱いなのか不安
- 自宅受験に必要なもの・当日の流れ・会場受験との選び方を、申し込み前に把握したい
この記事では、TOEFL iBTを自宅で受ける「TOEFL iBT Home Edition(自宅受験)」について、受けられるのか・スコアの扱い・必要な準備・当日の流れまでを順番に整理します。結論から言うと、日本でも自宅受験は可能で、スコアも会場受験と同じ「公式スコア」です。ただし出願先によっては注意が必要な点もあるので、そこまで含めて解説します。
なお、受験料・予約条件・機材要件などの細かい仕様は、ETS(試験運営団体)の方針で変わります。本記事では全体像を「目安」としてつかむことに絞り、最新の数字や手順は必ず公式(ets.org / 日本事務局 toefl-ibt.jp)で確認する前提で読み進めてください。
- TOEFL iBTは日本でも自宅受験(Home Edition)が可能。中身は会場版とまったく同じ試験
- スコアも会場受験と同じ「公式スコア」。採点基準もスコアスケールも共通で、両者は区別されない
- ただし一部の大学・プログラムは自宅受験スコアを受け付けない場合がある。出願先ごとに必ず確認する
- 自宅受験には機材(PC・カメラ・マイク・スピーカー)と静かな個室、パスポートが必要。試験は監督官にオンラインで監視されながら進む
- 会場が遠い・日程を柔軟にしたいなら自宅、機材や環境を整える手間を避けたいなら会場が向いている
「自宅で受けられるなら、その方が楽そう」と感じる人は多いはずです。ただ、自宅受験には会場受験にはない準備や制約もあります。まずは自宅受験がどんなものかを押さえていきましょう。
TOEFL自宅受験(TOEFL iBT Home Edition)とは?

TOEFL iBT Home Editionは、テストセンターに行かずに自宅などの個室で受けられるTOEFL iBTです。2020年に始まり、現在は通常の受験方式の一つとして定着しています。
大事なのは、測られる中身は会場受験とまったく同じだという点です。出題されるセクション・問題形式・画面上の操作・採点の仕組みは共通で、「自宅版だから簡単/特別」ということはありません。違うのは「受験する場所」と「環境を自分で整える必要があるかどうか」だけです。
日本での受験可否を気にする人も多いですが、日本では自宅受験を受けられます。TOEFL iBT Home Editionは、ごく一部の国・地域を除いて世界中で提供されており、日本はその対象に含まれます。受験できる曜日や時間帯も幅広く、夜間の受験枠もあるため、会場受験より日程を柔軟に選びやすいのが特徴です。
| 項目 | テストセンター受験 | 自宅受験(Home Edition) |
|---|---|---|
| 受験する場所 | 指定の会場 | 自宅など要件を満たす個室 |
| 機材・通信 | 会場が用意 | 自分で用意・管理 |
| 試験監督 | 会場スタッフが対面で管理 | オンラインの監督官が遠隔で監視 |
| 日程の柔軟さ | 会場の開催日に依存 | 曜日・時間帯を選びやすい |
| 試験の中身・採点 | — 両者まったく同じ — | — 両者まったく同じ — |
「自宅版は内容が違うのでは?」とよく聞かれますが、出題も採点も会場受験と同一です。自宅受験を選ぶかどうかは“難易度”の問題ではなく、“どの環境なら自分の実力を出しきれるか”で考えるのがおすすめです。
自宅受験と会場受験で、スコアの意味は違う?

ここが多くの人がいちばん不安に感じるところです。結論から言うと、スコアそのものの意味は会場受験とまったく同じです。ただし「どこで通用するか」という観点では、確認すべき注意点があります。この2つは分けて理解しておくと安心です。
スコアの中身は完全に同じ(公式スコアとして扱われる)
TOEFL iBTは、会場受験も自宅受験も同じ内容・同じスコアスケール・同じ採点基準で運用されます。素点はETSの「equating(等化)」という処理を通じてバンドスコアに変換され、テスト版ごとの難易度差が調整されます。つまり、どの方式で受けても1点の重みは同じになるよう設計されています。
ETSも「Same test. Same scoring.(同じ試験・同じ採点)」と明言しており、自宅受験のスコアは会場受験と区別されない「公式スコア」です。スコアレポート上で「これは自宅受験です」と特別に区別される、といったこともありません。
ただし「受け入れ(acceptance)」は出願先で異なることがある
注意が必要なのはここです。スコアの中身が同じでも、「自宅受験のスコアを受け付けるかどうか」は提出先の機関が決めるためです。
多くの大学はTOEFL iBTのスコアを会場受験・自宅受験で区別せず受け入れます。一方で、一部の大学や留学・ビザ関連のプログラムでは、自宅受験スコアを認めない(会場受験のみ可とする)ケースがあります。これは「自宅版のスコアが低く見られる」という話ではなく、提出先ごとの出願ポリシーの問題です。
| 観点 | 自宅受験スコアの扱い |
|---|---|
| スコアの中身・採点 | 会場受験と完全に同じ(公式スコア) |
| 大半の大学 | 会場受験と区別せず受け入れる |
| 一部の機関・プログラム | 自宅受験スコアを認めない場合がある |
| 確認すべきこと | 出願先が自宅受験を受け入れるか、事前にチェック |
悪い例
「自宅も会場も同じ公式スコアだから、どこでも通る」と思い込んで申し込む
良い例
申し込み前に、出願先が自宅受験スコアを受け入れるか公式情報で確認する
対策は単純で、出願を考えている大学・プログラムの要件を、申し込み前に必ず確認することです。志望先が複数あるなら、最も条件が厳しい提出先に合わせて受験方式を選ぶと失敗しません。判断に迷うときは、安全側に倒して会場受験を選ぶのも一つの手です。
自宅受験を否定する必要はまったくありません。要は「自分の提出先がそれを受け付けるか」を先に確認するだけです。出願先が決まっていない段階で迷うなら、どこでも通る会場受験を選んでおくと後悔しにくいです。
スコアの見方や、取得したスコアを大学へ送る方法をあわせて確認したい場合は、次の記事が参考になります。
自宅受験に必要なもの(機材・環境要件)

自宅受験では、会場が用意してくれる機材と環境をすべて自分で準備します。当日になって要件を満たせず受験できない、という事態を避けるため、申し込み前にここを確認しておきましょう。要件は更新されることがあるので、最終確認は公式で行ってください。
必要なものは、大きく「機材」と「受験環境」に分かれます。
| 区分 | 必要なもの・条件 |
|---|---|
| パソコン | 対応OSのデスクトップ/ノートPC(タブレット・スマホは不可) |
| カメラ | 部屋を映せるWebカメラ(内蔵・外付けどちらでも可) |
| マイク | 音声を拾えるマイク(PC内蔵で可) |
| スピーカー | 音声を再生するスピーカー(後述のとおりヘッドホンは不可) |
| 通信環境 | 安定したインターネット回線 |
| 本人確認書類 | パスポート(登録氏名と一致していること) |
| 受験環境 | 静かで一人になれる個室・机の上を片付ける |
機材面で見落としやすいのが、ヘッドホン・イヤホンが使えない点です。リスニングの音声はスピーカーで再生する必要があり、耳をふさぐ機器は認められません。試験中の不正を防ぐためのルールなので、静かに音声を聞ける環境かどうかも合わせて確認しておきましょう。
受験環境にも条件があります。試験中は部屋に一人で、家族や同居人が出入りしない個室が必要です。机の上やPC周辺には、許可されていない物を置けません。スマートフォン・ノート・参考書なども、手の届かない場所に片付けておきます。
メモの取り方も会場受験とは違います。一般的な紙のノートは使えず、ホワイトボードか、クリアファイル(プラスチックのシート)に紙を入れたものに、ホワイトボードマーカーで書く形が認められています。書いた内容を試験後に消せる状態にしておくのがポイントです。具体的に何が許可されるかは監督官の指示にも従ってください。
悪い例
申し込んでから機材を確認し、ヘッドホン必須だと思い込んで当日に慌てる
良い例
申し込み前にPC・カメラ・マイク・スピーカーと個室環境、メモ用具を一通りそろえておく
自宅受験 当日の流れ(監督官に監視される受け方)

自宅受験の最大の特徴は、オンラインの試験監督官(プロクター)に、受験中ずっと監視されることです。会場スタッフが対面で見ている代わりに、Webカメラ越しに本人確認や環境チェックが行われます。流れを知っておくと、当日落ち着いて臨めます。
当日のおおまかな流れは次のとおりです。
| タイミング | 主な動き | 意識しておくこと |
|---|---|---|
| 受験前の準備 | 部屋を片付け、機材と通信を最終確認する | 余裕を持って早めに準備を始める |
| チェックイン | 専用画面から接続し、監督官につながる | 監督官とのやり取りは英語で行う |
| 本人確認 | パスポートをカメラに提示する | 登録氏名と表記が一致していること |
| 環境チェック | カメラで部屋を360度ぐるりと映す | 机の上・周囲に禁止物がない状態にする |
| 受験中 | 各セクションを順に解く | カメラに映る範囲から外れない |
| 終了後 | 終了処理をして退出する | メモは指示に従って処理する |
チェックインでは、まずパスポートをカメラに見せて本人確認を受けます。続いて、カメラを手に持つなどして部屋全体を映し、机の上や周囲に不正につながる物がないかを監督官が確認します。問題がなければ試験開始です。
試験中は、Webカメラとマイクを通して常時モニタリングされます。監督官とのやり取りは英語で行われるため、「準備ができました」「接続が切れました」など、簡単な英語のやり取りができると安心です。とはいえ高度な会話は不要で、画面の案内に従えば進められます。
監視されていると聞くと身構えてしまいますが、普通に受験していれば問題になることはありません。疑われやすい動きを避けるために、次の点だけ意識しておくと安心です。
- 視線を画面の外へ大きく動かさない(カンニングを疑われやすい)
- 問題文を声に出して読まない(独り言と区別されにくい。発話はSpeakingのときだけ)
- 試験中に席を立たない・カメラの画角から外れない
- 机の上を常にきれいに保ち、許可されたメモ用具以外を触らない
監督官は「不正をしていないか」を見ているだけで、受験者を困らせる存在ではありません。事前に部屋を片付け、画面の指示どおりに動けば大丈夫。むしろ通信トラブルのほうが起こりやすいので、回線の安定だけは入念に確認しておきましょう。
なお、受験料は会場受験と同じ(目安としてUS$195前後)で、申し込みもETSアカウントから同じように行います。スコアの確認時期も会場受験と変わらず、テスト日から数日(目安として3日程度)でETSアカウント上に出ます。これらの数字は変動し得るので、最新は公式で確認してください。申し込み手順そのものを詳しく知りたい場合は、次の記事で全体像を整理しています。
自宅受験と会場受験、どちらを選ぶ?
ここまでを踏まえて、自宅受験と会場受験のどちらが向いているかを整理します。測られる中身もスコアも同じなので、選ぶ基準は「どちらの環境なら自分の実力を出しきれるか」と「出願先が受け入れるか」の2点です。
それぞれのメリット・デメリットを並べると、次のようになります。
| 自宅受験(Home Edition) | テストセンター受験 | |
|---|---|---|
| メリット | 会場まで移動しなくてよい/日程を選びやすい/慣れた環境で受けられる | 機材・通信・環境を会場が用意/環境トラブルの心配が少ない |
| デメリット | 機材・個室・通信を自分で整える/一部出願先が非対応の場合がある | 会場まで移動が必要/開催日が限られる/周囲の音が気になることがある |
| 向いている人 | 近くに会場がない・日程を柔軟にしたい・自宅環境を整えられる人 | 準備の手間を避けたい・自宅に個室がない・出願先の条件を確実にしたい人 |
判断の目安はシンプルです。会場が遠い・希望日に会場の枠がない・自宅に静かな個室があるなら自宅受験が便利です。逆に、機材や環境を整える手間を避けたい・出願先が自宅受験を受け入れるか不確かなら、会場受験を選ぶほうが安心できます。
TOEIC 980 / TOEFL iBT 106 / IELTS 7.5(CEFR C1)/ 海外MBA合格
どちらの方式でも、本番で実力を出すには日頃の対策が欠かせません。特にTOEFLの中でも伸ばしにくいSpeakingは、受験方式を決めたら早めに着手しておくのが得策です。
具体的な勉強の進め方は、次の記事で詳しく解説しています。
よくある質問(FAQ)
Q. TOEFLは日本でも自宅で受けられますか? 受けられます。TOEFL iBT Home Editionはごく一部の国・地域を除いて世界中で提供されており、日本も対象です。受験できる曜日・時間帯も幅広く、夜間の枠もあります。
Q. 自宅受験のスコアは会場受験と同じ扱いですか? スコアの中身は同じです。会場受験も自宅受験も同じ内容・採点基準・スコアスケールで運用され、いずれも「公式スコア」として扱われます。スコアレポート上で自宅受験だと区別されることもありません。
Q. では、どんな注意点がありますか? スコアの中身は同じでも、「自宅受験スコアを受け付けるか」は提出先の機関が決めます。一部の大学・プログラムは自宅受験スコアを認めない場合があるため、出願先が受け入れるかを申し込み前に必ず確認してください。
Q. ヘッドホンやイヤホンは使えますか? 使えません。リスニングの音声はスピーカーで再生する必要があります。耳をふさぐ機器は認められないため、静かにスピーカーの音を聞ける環境を用意してください。
Q. カンニングを疑われないか不安です。 普通に受験していれば問題ありません。視線を画面外へ大きく動かさない・問題文を声に出して読まない・席を立たない・机の上を片付けておく、といった点を意識すれば、不要な指摘を避けられます。
Q. 受験料は会場受験より安いですか? 受験料は会場受験と同じです(目安としてUS$195前後)。料金は変動するため、正確な金額は必ず公式で確認してください。
まとめ
TOEFL iBTは日本でも自宅受験(Home Edition)が可能で、スコアも会場受験と同じ公式スコアです。中身で損をすることはありません。気をつけるのは「出願先が自宅受験を受け入れるか」を事前に確認することと、機材・個室・通信を自分で整えることだけです。
この記事の要点をまとめると、次のとおりです。
- TOEFL iBTは日本でも自宅受験でき、中身は会場版とまったく同じ試験
- スコアも会場受験と同じ公式スコア。採点基準もスコアスケールも共通で区別されない
- ただし一部の大学・プログラムは自宅受験スコアを認めない場合がある。出願先ごとに必ず確認する
- 自宅受験にはPC・カメラ・マイク・スピーカー・パスポートと、静かな個室が必要(ヘッドホンは不可)
- 当日は監督官にオンラインで監視されながら進む。普通に受験すれば問題ない
- 会場が遠い・日程を柔軟にしたいなら自宅、手間を避けたい・出願先の条件を確実にしたいなら会場が向く
受験方式を決めたら、次はゴールまでの対策です。TOEFLの中でも伸ばしにくいSpeakingから着手したい人は、AIを活用したSpeaking練習に特化したSpeechPassのような教材で、本番までの限られた時間を効率よく使う方法も検討してみてください。









