- IELTSリスニングの形式や問題数を、まとめて把握したい
- どんな問題タイプが出て、どこで点を落とすのか知りたい
- 何問正解で6.5・7.0になるのか、スコアの仕組みを知りたい
結論から言うと、IELTSリスニングは4つのパート・合計40問で構成され、音声は1回しか流れません。採点は正答数(40点満点)を0〜9のバンドスコアに換算する方式で、公式の目安では23問で6.0、30問で7.0あたりです(版ごとに多少変動)。
この記事は、IELTSリスニングの全体像をつかむための入門ガイドです。形式・問題タイプ・採点・つまずきどころを、ielts.org公式情報にもとづいて整理します。スコア換算やパート別のコツ、技能を横断した学習計画はIELTSの勉強法で深掘りしているので、あわせて読むと対策の地図が描けます。
- IELTSリスニングは4パート・40問・音声は1回のみ。複数のアクセント(英・豪・NZ・北米)で出題される
- 問題タイプは6種類。多肢選択・記述補完・地図ラベリングなど、タイプごとに解き方が違う
- 採点は正答数(40点満点)→バンド0〜9。目安は16問=5.0/23問=6.0/30問=7.0/35問=8.0(版で変動)
- 失点の多くは「聞き取り」よりスペル・単複・語数制限・言い換えの聞き逃し。リスニング以外の対策で防げる
IELTSリスニングの全体像 ― 4パート・40問・音声は1回だけ

IELTSリスニングは、4つのパートで各10問・合計40問。各問1点で、所要は約30分です。最大の特徴は、音声が1回しか再生されないこと。聞き逃しても巻き戻せないため、「待ち伏せ」して聞く設計が前提になります。
パートが進むほど内容は難しくなります。Part1とPart4は穴埋め中心で得点源になりやすく、複数人が議論するPart3が最難関です。
| パート | 場面 | 例 | 難易度 |
|---|---|---|---|
| Part 1 | 日常的な場面の会話(2人) | 旅行や申込の手続き。数字・名前・住所 | やさしい(得点源) |
| Part 2 | 日常的な場面のモノローグ | 施設や地域の案内 | 標準 |
| Part 3 | 教育・学術の場面の会話(複数人) | 学生と指導教員のディスカッション | 最難関 |
| Part 4 | 学術的な講義のモノローグ | 大学の講義 | 難(穴埋め中心) |
アクセントはBritish・Australian・New Zealand・North Americanが混在します。1種類だけ聞き慣れても足りない、という点は対策に直結します。
出典: ielts.org『IELTS Academic format: Listening』
ペーパー版とコンピューター版で「転記時間」が違う
見落としやすいのが、受験方式による違いです。ペーパー版は解答用紙への転記時間が別に10分もらえますが、コンピューター版にはそれがなく、見直し時間が2分だけです。
| 方式 | 音声後の時間 | メモ |
|---|---|---|
| ペーパー版 | 転記時間が10分 | 問題用紙に書き込み可 |
| コンピューター版 | 転記なし・見直し2分のみ | メモ用紙と筆記具が配られる |
コンピューター版は転記ミスが起きにくい反面、「あとで清書」ができません。聞きながら正しい綴りで打ち込む必要があります。
6つの問題タイプ ― 何が問われるか
公式が示すリスニングの問題タイプは、次の6種類です。出題はこの組み合わせで、パートごとに相性のよいタイプが使われます。
- 多肢選択(Multiple choice):選択肢から正答を選ぶ。選択肢の先読みが効く
- マッチング(Matching):情報どうしを対応づける。Part2・3で頻出
- 図・地図・プランのラベリング(Plan/map/diagram labelling):位置や順序を聞き取る。方向表現がカギ
- フォーム・ノート・表・要約の補完(Form/note/table/flow-chart/summary completion):空所に語句を記述。Part1・4の中心
- 文完成(Sentence completion):文の空所を埋める
- 短答(Short-answer questions):問いに語句で答える
記述系(4〜6)は「聞こえた語をそのまま書く」のが基本ですが、ここに後述の語数制限とスペルという落とし穴があります。
出典: ielts.org『IELTS Academic format: Listening』
素点からバンドスコアへの換算 ― 何問で6.5・7.0か

採点は、40点満点の正答数をバンドスコアに換算します。公式が公表している平均的な目安は、16問でBand5・23問でBand6・30問でBand7・35問でBand8です。正確な必要正答数は版により多少変動します。
| バンド | 素点(40点満点)の目安 |
|---|---|
| 8.0 | 35〜36問 |
| 7.5 | 32〜34問 |
| 7.0 | 30〜31問 |
| 6.5 | 26〜29問 |
| 6.0 | 23〜25問 |
| 5.5 | 18〜22問 |
| 5.0 | 16〜17問 |
リスニングの換算表は、AcademicとGeneral Trainingで共通です(差があるのはReadingのみ)。
出典: ielts.org『Understanding your score』(正確な必要正答数は版により変動)
総合スコア(Overall)はどう決まる?
総合スコアは、4技能のバンドの平均を最も近い0.5刻みに四捨五入して算出します。たとえばL6.5/R6.5/W5.0/S7.0なら平均6.25で、Overallは6.5です。リスニングは得点源にしやすい技能なので、ここで稼ぐと総合が0.5上がりやすくなります。
出典: ielts.org『IELTS scoring in detail』
失点しやすいポイント ― 「聞き取り」以外で点を落とす
IELTSリスニングの失点は、聞き取り能力そのものより記述のルールで起きがちです。次の4つは知っているだけで防げます。
- スペル・文法ミス:綴りや単複が違うと不正解。公式も「スペルと文法の誤りは減点」と明記しています
- 単数・複数(-s)の取り違え:音声で複数なのに単数で書く失点が多い
- 語数制限の超過:「ONE WORD AND/OR A NUMBER」「NO MORE THAN THREE WORDS」などの指示を超えると不正解
- 言い換え(パラフレーズ)の聞き逃し:設問の語と音声の語は言い換えられる。単語の一致だけを待つと外す
設問の指示文(語数制限)は、解く前に必ず確認しておきましょう。
先読みのコツ ― 各パートの「間」を使う
音声が1回だけだからこそ、先読みで「何を待つか」を決めておくのが得点の分かれ目です。各パートの前後には指示と確認の時間があります。その数十秒で設問にざっと目を通し、空所の前後や品詞(数字・名詞・地名など)を予測しておきます。
- 設問のキーワードに印をつけ、何の情報を待つかを1つ決める
- 聞き逃したら潔く次へ。1問に固執すると連鎖して落とす
- 一方で先読みに集中しすぎてPart1を落とすのも典型。バランスを取る
「待ち伏せ」ができると、同じ音声でも拾える情報が一気に増えます。
「聞き取れない」の正体は音の変化 ― シャドーイングで攻略
「単語は知っているのに音だと分からない」――これは語彙力ではなく、**音のつながり(リンキング)や脱落(リダクション)**が原因のことが多いです。文字で見れば簡単な文も、つながると別の音に聞こえます。
TOEIC 980 / TOEFL iBT 106 / IELTS 7.5(CEFR C1)/ 海外MBA合格
音の変化に慣れる近道はシャドーイングです。聞こえた音をそのまま追いかけて口に出すと、リンキングが「自分ごと」になり、聞き取りの解像度が上がります。
6.5・7.0を取る勉強法 ― ディクテーションと公式問題集
仕上げは、精聴(ディクテーション)×多聴×本番形式の演習の3点セットです。
- ディクテーション:1文ずつ書き取り、聞けなかった箇所=自分の弱点を可視化する
- 公式問題集(Cambridge):本番に最も近い素材。時間と転記まで本番どおりに通す
- 目標スコア別のトリアージ:6.5狙いなら全問を完璧に追わず、確実な問題から落とさない
リスニングだけで伸び悩むときは、リーディングで語彙と背景知識を増やすと聞き取りも軽くなります。技能はつながっています。
英語そのものの聞き取り力の底上げは、IELTSに限らない汎用テクが効きます。あわせて英語リスニングの上達法や、形式を比較したい人はTOEFLリスニング、IELTSの他技能はIELTSスピーキングも参考にしてください。
なお、スコア換算の詳しい早見や、パート別のさらに細かいコツは、別記事で深掘りしていく予定です。
まとめ
- IELTSリスニングは4パート・40問・音声1回。Part3が最難、Part1・4が得点源
- 問題タイプは6種類。記述系はスペル・単複・語数制限で落としやすい
- 換算の目安は23問=6.0/30問=7.0。Overallは4技能平均を0.5刻みで四捨五入
- 「聞き取れない」の正体は音の変化。シャドーイング+ディクテーションで解像度を上げる
よくある質問
IELTSリスニングで6.5を取るには何問正解すればいいですか?回答例を見る回答例を閉じる
目安は40問中26〜29問です(7.0なら30〜31問)。正確な必要正答数は版ごとに多少変動します。総合スコアは4技能の平均を0.5刻みで四捨五入するため、リスニングは得点源として稼ぎやすい技能です。
音声は本当に1回しか流れないのですか?回答例を見る回答例を閉じる
はい、IELTSリスニングの音声は1回のみの再生です。巻き戻しはできません。だからこそ、各パート前の時間で設問を先読みし、「何を待ち受けるか」を決めておくことが重要になります。
スペルを間違えると減点されますか?回答例を見る回答例を閉じる
減点されます。公式も「スペルと文法の誤りは減点される」と明記しています。記述問題では、聞き取れても綴りや単数・複数を誤ると不正解になります。普段から正しい綴りで書き取る練習をしておきましょう。
ペーパー版とコンピューター版はどちらが有利ですか?回答例を見る回答例を閉じる
一概には言えません。ペーパー版は転記時間が10分あり、コンピューター版は転記がなく見直し2分のみです。手書きの転記でミスが出やすい人はコンピューター版、画面入力が苦手な人はペーパー版が向きます。







