- IELTS 6.5は、TOEFLや英検でいうとどのくらいなのか知りたい
- 英検準1級やTOEICのスコアは持っているが、IELTSなら何点相当なのか知りたい
- ネットの換算表がサイトごとにバラバラで、どれを信じればいいのか分からない
結論から言うと、英語試験のスコア換算はあくまで「目安」で、機関によって幅があります。すべての試験をつなぐ唯一の共通ものさしがCEFR(A1〜C2の6段階)で、各試験はこのCEFRを介してゆるやかに対応づけられています。
この記事は、IELTSのバンドスコアをTOEFL iBT・英検・TOEIC・CEFRと読み替えるための換算ガイドです。数値はすべてETS・ielts.org・英検協会・IIBC・文部科学省の公式データにもとづいて整理し、「どこまでが公式の直接比較で、どこからがCEFR経由の目安なのか」まで正直に示します。
- 全試験をつなぐ共通軸はCEFR。換算表はこのCEFRを介した対応で、1点単位の同一視はできない
- IELTS↔TOEFL iBTだけはETSが共同研究にもとづく「直接の比較表」を公開(TOEFLは2026年からの新1〜6スケールと旧0〜120の両方で確認できる)
- IELTS↔英検・IELTS↔TOEICはCEFR経由の間接対応。とくにTOEICは「L&R単独」か「L&R+S&Wの合算」かで数値が大きく変わる
- 目安として、IELTS 6.0≒英検準1級・TOEFL iBT 72+・CEFR B2/6.5≒準1級〜1級・TOEFL 86+/7.0≒1級・TOEFL 95+・CEFR C1
なぜ「共通ものさし」がCEFRなのか
英語試験はそれぞれ目的も配点も違うため、スコアを直接ぶつけても比べられません。そこで基準になるのがCEFR(Common European Framework of Reference for Languages)です。
CEFRは英語力をA1(初学者)からC2(母語話者レベル)まで6段階で表す国際指標です。IELTS・TOEFL・英検・TOEICはいずれも「自分のスコアはCEFRのどこに当たるか」を公式に対応づけています。つまり換算とは、各試験をCEFRという1本の物差しの上に並べ直す作業です。
ただし注意したいのは、CEFRの1段階は幅が広いという点です。たとえばB2はIELTSで5.5〜6.5にまたがります。だから「英検準1級=IELTS 6.0ちょうど」のような1点対応は成立せず、必ず幅で捉える必要があります。
IELTS起点の総合換算表(CEFR軸)
まず全体像です。CEFRを縦軸に、各試験を横に並べました。各列の出典は次節以降で示します。
| CEFR | IELTS | TOEFL iBT(新/旧) | 英検 | TOEIC L&R(目安) |
|---|---|---|---|---|
| C2 | 8.5–9.0 | 6 / 114+ | ― | (測定範囲外) |
| C1 | 7.0–8.0 | 5〜5.5 / 95+ | 1級 | 945+ |
| B2 | 5.5–6.5 | 4〜4.5 / 72+ | 準1級 | 785+ |
| B1 | 4.0–5.0 | 3〜3.5 / 42+ | 2級 | 550+ |
| A2 | 3.0–3.5 | 2 / ― | 準2級 | 225+ |
| A1 | ― | 1 / ― | 3級 | 120+ |
この表は「同じ行=だいたい同じくらいの英語力」を示す目安です。機関により境界は前後し、TOEFL iBTは2026年から1〜6の新スケールが主になりました(旧0〜120も移行期は併記されます)。次から、各試験ごとに「どこまでが公式の直接比較か」を切り分けます。

IELTS ↔ TOEFL iBT(唯一の「直接」比較)
4試験の中で、IELTSとTOEFL iBTだけはETSが共同研究にもとづく公式の比較表を公開しています。ほかの組み合わせがCEFR経由の間接対応なのに対し、これは直接スコアを突き合わせた表である点が決定的に違います。
TOEFLは2026年から総合点が1〜6の新スケールに変わりました。下表は新スケールと、移行期に併記される旧0〜120(その新スコアに到達する最低点)の両方を載せています。
| IELTS Overall | TOEFL iBT 総合(新1〜6) | TOEFL iBT 総合(旧0〜120の最低点) |
|---|---|---|
| 8.0〜9.0 | 6 | 114+ |
| 7.5 | 5.5 | 107+ |
| 7.0 | 5 | 95+ |
| 6.5 | 4.5 | 86+ |
| 6.0 | 4 | 72+ |
| 5.5 | 3.5 | (72未満) |
| 5.0 | 2.5 | ― |
| 4.5 | 2 | ― |
| 4.0 | 1.5 | ― |
ETSは「総合点は各セクションの平均を次の0.5バンドへ切り上げて算出している」と説明しています。これは換算の取り違い(実力より高く出てしまうこと)を抑えるための設計です。あわせてETSは「比較表は一般的な目安として有用だが、ある人が両試験で取る正確なスコアは予測できない」とも明記しています。
出典: ETS『Compare TOEFL iBT Scores』/『Score scale update』
TOEFLとIELTSのどちらを受けるか迷っている段階なら、形式や採点の違いをまとめた
もあわせて読むと選びやすくなります。IELTS ↔ 英検(CEFR経由の間接対応)
英検とIELTSには公式の直接換算表は存在しません。両者はそれぞれがCEFRに対応づけられているので、CEFRを介して間接的に読み替えます。
英検協会は各級をCEFRに次のように対応づけています。
| 英検 | CEFR | IELTS(CEFR経由の目安) |
|---|---|---|
| 1級 | C1 | 7.0–8.0 |
| 準1級 | B2 | 5.5–6.5 |
| 2級 | B1 | 4.0–5.0 |
| 準2級 | A2 | 3.0–3.5 |
| 3級 | A1 | ― |
つまり「英検準1級=CEFR B2=IELTS 5.5〜6.5あたり」という読み方になります。幅があるのは、英検が級(合否)で測るのに対しIELTSは連続スコアで測るためです。準1級に受かった人がIELTSを受けると、6.0前後に出る人もいれば5.5や6.5の人もいます。
出典: 公益財団法人 日本英語検定協会『英検CSEスコアとは』
IELTS ↔ TOEIC(L&R単独か、合算かで数値が変わる)
TOEICもCEFR経由の間接対応ですが、ここには大きな落とし穴があります。「TOEIC L&R単独」で見るか「L&R+S&Wの合算」で見るかで、対応する数値がまったく変わるのです。
IIBCが公開しているのはTOEIC L&R(リスニング&リーディング)単独のCEFR対応です(最低点の目安)。
| CEFR | TOEIC L&R(最低点の目安) | IELTS(目安) |
|---|---|---|
| C1 | 945(L490/R455) | 7.0–8.0 |
| B2 | 785(L400/R385) | 5.5–6.5 |
| B1 | 550(L275/R275) | 4.0–5.0 |
| A2 | 225 | 3.0–3.5 |
なおTOEIC L&RはC2を測定できません(上限がC1)。一方、文部科学省の「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」では、TOEICはL&RにS&W(スピーキング&ライティング)を2.5倍して合算したスコアで判定されます。
たとえば同じB2でも、L&R単独なら785点〜なのに対し、文科省の合算表では1560〜1840点と、まったく別の数字になります。換算表で「TOEIC ◯点」を見たら、それがどちらの基準かを必ず確認してください。
出典: IIBC『TOEICとCEFRとの対照』/文部科学省『各資格・検定試験とCEFRとの対照表』
よく検索される3バンドの逆引き(6.0・6.5・7.0)
留学・大学院の出願で目安になりやすいのが6.0〜7.0です。ここまでの公式データを使って、3つのバンドが他試験で何相当かをまとめます(いずれも目安)。
IELTS 6.0は他の試験でどのくらい?回答例を見る回答例を閉じる
CEFRはB2。TOEFL iBTは新スケールで4・旧スケールで72点以上が目安です。英検は準1級、TOEIC L&Rは785点前後に当たります。多くの海外大学・大学院出願の現実的な下限ラインです。
IELTS 6.5は英検・TOEFLでいうと?回答例を見る回答例を閉じる
CEFRはB2の上位。TOEFL iBTは新スケールで4.5・旧で86点以上が目安です。英検でいうと準1級〜1級の間、TOEIC L&Rは785点以上に当たります。主要大学院の標準ラインになりやすい帯です。
IELTS 7.0はどのレベル?回答例を見る回答例を閉じる
CEFRはC1(上級)で、TOEFL iBTは新スケールで5・旧で95点以上、英検は1級、TOEIC L&Rは945点以上が目安です。難関大学院・専門職・移住要件で求められることが多い水準です。
英検準1級はIELTSで何点くらい?回答例を見る回答例を閉じる
英検準1級はCEFR B2に対応し、IELTSではおおむね5.5〜6.5に当たります(CEFR経由の目安)。ただし英検は合否、IELTSは連続スコアなので、準1級合格者でも実際のIELTSスコアには5.5〜6.5の幅が出ます。
技能別(R/L/W/S)の換算も公式にある
総合点だけでなく、ETSの公式比較表にはリーディング・リスニング・ライティング・スピーキングのセクション別対応も載っています。たとえば「IELTSのリーディング6.5はTOEFLリーディングでどのくらいか」を技能単位で確認できます。
これは多くの換算サイトが載せていない情報です。「総合は足りているのに特定の技能だけ要件に届かない」といったケースでは、技能別の対応を見ると次に伸ばすべきセクションがはっきりします。詳細はETSの比較表(前掲)で確認できます。
TOEIC 980 / TOEFL iBT 106 / IELTS 7.5(CEFR C1)/ 海外MBA合格
まとめ:換算は「目安」、出願は必ず公式要件で
最後に要点を整理します。
- 全試験をつなぐ共通軸はCEFR。換算は「だいたい同じ英語力の行」を示す目安で、1点単位の同一視はできない
- IELTS↔TOEFL iBTだけがETSの直接比較表。TOEFLは2026年からの新1〜6スケールで確認するのが基本
- 英検・TOEICはCEFR経由の間接対応。TOEICはL&R単独か合算かで数値が変わるので要確認
- 出願では換算値ではなく、志望先が指定する試験・スコアの公式要件を必ず一次情報で確認する
留学先や大学院が求めるスコアの目安は、用途別に別記事で整理する予定です。出願では換算値ではなく、志望校ごとの公式スコア要件を必ず確認してください。IELTS全体の学習計画から組み立て直したい場合は、4技能のロードマップをまとめたIELTSの勉強法もあわせてご覧ください。






