- グラフや図を前にすると、最初の一文から何を書けばいいか分からず手が止まる
- グラフ・表・地図・プロセス図など、図表のタイプごとの書き方を知りたい
- 20分という短い時間で、150語を書き切る現実的な時間配分を知りたい
Task1がやっかいなのは、毎回テーマが変わるグラフや図を前に「何から書き始めるか」が見えにくいことです。手が止まって時間を使いすぎれば、配点が2倍のTask2にしわ寄せが来ます。逆に、つい自分の意見や原因の分析を書き込むと、求められていない内容として減点されてしまいます。
けれど心配はいりません。Academic Task1はIntroduction → Overview → 詳細①→ 詳細②の4段落という「型」に落とし込めば、どんな図表でも安定して書けます。この記事では、その4段落テンプレを軸に、出題形式・図表タイプ別の書き方・そのまま使える定型表現・20分の時間配分まで、ielts.org公式情報にもとづいて整理しました。読み終わるころには、グラフを見て「まず何を書くか」で迷う時間がなくなり、限られた20分を書く作業そのものに使えるようになります。IELTS全体の進め方はIELTSの勉強法ロードマップもあわせてご覧ください。
AI英会話 SpeechPass話した分だけ、自分の英語が育つ。Task1の基礎は150語・20分、配点はTask2の半分

Academic Writingは60分で2タスク。Task1は最低150語を20分以内で書くのが目安です。公式も「Task1に20分以上かけると、配点が2倍のTask2に使える時間が減る」と明記しています。
Task1で問われるのは「図表に書かれた情報の客観的な描写」です。あなたの意見・原因の分析・将来予測は求められません。やるべきことは、主要な特徴を選び、関連する部分を比較して、つながった文章(connected text)で要約することです。箇条書きやメモ形式で書くと減点されます。
出典: ielts.org『IELTS Academic format: Writing』
採点は次の4基準で行われます。Task1とTask2で共通の評価軸です。
| 採点基準 | 見られるポイント |
|---|---|
| Task Achievement | 設問に正しく答え、主要な特徴を過不足なく描写できているか |
| Coherence and Cohesion | 段落構成・論理のつながり・接続表現が適切か |
| Lexical Resource | 語彙の幅と正確さ(同じ語の繰り返しを避けられているか) |
| Grammatical Range and Accuracy | 文法の幅と正確さ(時制・受動態・比較表現など) |
出典: ielts.org『IELTS Writing key assessment criteria(PDF)』
AcademicとGeneral Trainingの違いは、図表説明か手紙か

IELTSにはAcademic(進学向け)とGeneral Training(就労・移住向け)があり、Task1の中身がまったく違います。間違えて対策すると本番で困るので、最初に確認しておきましょう。
General Training Task1で書くのは手紙(letter)です。状況説明や依頼・苦情などを、相手と目的に応じた文体(フォーマル/カジュアル)で書き分けます。
この記事で扱うのは進学で必要になるAcademic Task1です。General Trainingの手紙形式については、ielts.org『General Training format: Writing』を確認してください。
高得点の土台になる4段落テンプレート

Task1は「型」で安定します。次の4段落に当てはめるだけで、構成(Coherence)の評価が崩れにくくなります。
Introduction:設問文を別の言葉に言い換える(何のグラフ・どの期間か)
Overview:全体の傾向を1〜2文で。数字は入れず、最大・最小・転換点など大きな動きだけ書く
詳細①:主要な特徴の一群を、具体的な数字を引用して描写する
詳細②:もう一群の特徴や比較を、数字を添えて描写する
特に重要なのがOverview(全体像)です。採点者はここで「主要な特徴を選べているか」を見ます。細かい数字を並べるのではなく、「全体として上昇傾向」「Aが一貫して最大」といった大きな動きだけを書くのがコツです。
図表タイプ別の書き方
Task1の図表は大きく分けて2系統あります。統計データ(折れ線・棒・円グラフ・表)と、画像系(プロセス図・地図)です。タイプによって使う時制が変わります。
- 折れ線・棒・円グラフ/表:期間が示されていれば過去形、現在の状況なら現在形。割合や数量の比較が中心
- プロセス図(工程図):現在形+受動態が基本(is produced/are mixed など)。順序を表す接続語(first/then/finally)で流れを示す
- 地図(過去と現在の比較):変化の方向に応じて時制を変える(過去→現在なら過去形と現在完了を併用)

複数のグラフが同時に出る「複合問題」もあります。その場合は、2つの図の関係(共通点・相違点)にも触れると、Task達成度の評価が上がります。
増減・比較・推移を表す定型表現
Task1は同じ動きを何度も描写します。表現がワンパターンだと語彙(Lexical Resource)で伸び悩むので、引き出しを増やしておきましょう。以下は自作の例文です。
- 増加:The number of visitors rose steadily from 20,000 to 50,000.
- 急増:Sales surged / soared to a peak in 2015.
- 減少:The figure declined gradually over the period.
- 急減:Demand plummeted to its lowest point.
- 横ばい:The percentage remained stable at around 30%.
- 比較:Car use was twice as high as train use, whereas cycling recorded the lowest figure.
- 概数(正確さで加点):just over 50%/approximately a third of/nearly double
- Overview:Overall, the chart shows an upward trend over the period.
変化の度合いは副詞で調整します。大きい動きは sharply/dramatically/significantly、小さい動きは gradually/steadily/slightly を使い分けると、単調さを避けられます。
20分で書き切る時間配分

「20分」とだけ言われても配分が難しいので、内訳を決めておきましょう。本番でそのまま使えるチェックリストです。
最初の5分:図表を読み、最大・最小・転換点をメモ。Overviewに書く全体傾向を1つ決める
次の12分:4段落テンプレに沿って一気に書く。数字は厳密にメモから引用する
最後の3分:語数(150語以上か)・時制・スペル・主語と動詞の一致を見直す
最初の5分の「読む・選ぶ」を飛ばすと、書きながら何を書くか迷い、結局時間切れになります。書き始める前に全体傾向を1文に決めてしまうのが、20分で完走する最大のコツです。
よくある減点パターンと対策

最後に、独学でやりがちな失点を整理します。どれも「知っていれば防げる」ものです。
数字を全部書いたのに点が伸びないのはなぜ?回答例を見る回答例を閉じる
データを羅列するだけでは「主要な特徴を選べていない」と判断され、Task達成度で減点されます。Overviewで大きな動きを要約し、詳細段落では重要な数字だけを引用しましょう。
- 語数不足:150語未満は減点対象。本番で数える時間はないので、普段から「自分の4段落は何語になるか」を把握しておく
- 意見の混入:「This is a good trend」など主観はNG。客観描写に徹する
- Overviewがない:全体像の段落を省くと一貫性で減点。必ず入れる
- 箇条書き・メモ形式:つながった文章で書く(公式が明記)
このあたりを潰すには、自分の答案を採点基準に照らして見直すか、添削で客観的なフィードバックをもらうのが近道です。
まとめ
Task1は「型」を覚えれば短期間で安定する、IELTSライティングの得点源です。配点が2倍のTask2や、そのまま使えるテンプレート集は別記事で順次解説していきます。リーディングの全体像もあわせてどうぞ。





