- TOEFLとIELTSの違いを比較して、全体像をつかみたい
- TOEFL vs IELTSで自分にはどちらが向いているか判断したい
- TOEFLスピーキングとIELTSスピーキングの違いを具体的に知りたい
この記事では、TOEFLとIELTSの違いを試験形式・スコア換算・難易度・スピーキング形式の観点から整理し、目的別にどちらが向いているかを解説します。
実は、「どちらが難しいか」だけで試験を選ぶと失敗しやすいです。目的や得意形式との相性によって向いている試験はかなり変わります。
この記事を読めば、TOEFL・IELTSの違いを正しく理解したうえで、自分に合う試験を選び、準備の方向性まで決められるようになります。
- TOEFLとIELTSは「どちらが難しいか」ではなく、目的と形式の相性で選ぶのが正解
- スピーキング形式の違い(PC録音 vs 対面面接)は体感難易度に大きく影響するため、模擬問題で試してから決めるのが確実
- 出願先の要件を最優先にしつつ、両方受け入れなら「自分がスコアを出しやすい方」を選ぶ
TOEFLとIELTSの違いをざっくり比較

TOEFLとIELTSはどちらも英語4技能を測る国際試験ですが、運営元・形式・受験体験にはかなりの違いがあります。まず全体像をつかんでから、各ポイントを掘り下げていきましょう。
| 比較項目 | TOEFL iBT | IELTS Academic |
|---|---|---|
| 運営 | ETS(米国) | British Council / IDP / Cambridge |
| 試験形式 | PC(インターネットベース) | ペーパー or PC + 対面スピーキング |
| 試験時間 | 約2時間 | 約2時間45分 |
| スコア | 0〜120(各セクション0〜30) | 1.0〜9.0(0.5刻み) |
| スピーキング形式 | PCに向かって録音 | 面接官と対面 |
| 主な受験目的 | 北米の大学・大学院 | 英国・豪州・欧州の大学、移住ビザ |
| 受験料 | 約US$245(約37,000円) | 約25,380円〜 |
比較で一番大事なのは、世間の「どちらが難しいか」という評判よりも「自分が答えやすい形式かどうか」です。同じ英語力でも、形式との相性でスコアが変わることは珍しくありません。
TOEFLの基礎から知りたい場合は初心者向けのTOEFLスピーキング対策記事が参考になります。IELTS対策の全体像はIELTSスピーキングの勉強法記事も役立ちます。
TOEIC 980 / TOEFL iBT 106 / IELTS 7.5(CEFR C1)/ 海外MBA取得
試験形式の違い

TOEFLとIELTSは4技能(Reading・Listening・Speaking・Writing)を測る点では共通していますが、各セクションの出題形式にはかなりの違いがあります。ここでは技能ごとに整理します。
Reading
| 項目 | TOEFL | IELTS |
|---|---|---|
| 題材 | 学術的なパッセージ(大学レベル) | 学術的な文章+一般的な文章 |
| 問題形式 | 選択式が中心 | 穴埋め、マッチング、True/False/Not Given など多様 |
| パッセージ数 | 2つ | 3つ |
| 特徴 | 語彙レベルが高い | 問題形式のバリエーションが多い |
TOEFLのReadingは語彙の難易度が高い分、問題形式は選択式でシンプルです。IELTSは語彙こそ標準的ですが、問題形式が多様なため、形式に慣れていないと戸惑いやすいです。
Listening
| 項目 | TOEFL | IELTS |
|---|---|---|
| 題材 | 大学の講義・ディスカッション | 日常会話〜学術的な講義まで幅広い |
| メモ | 取れる | 問題用紙に書き込み可 |
| 音声の長さ | 1題あたり3〜5分 | セクション1〜4で段階的に長くなる |
| 特徴 | 長い講義の理解力が問われる | セクション1〜4で難易度が上がっていく |
TOEFLは1つの講義が長めで集中力を要しますが、IELTSは問題を見ながら聞ける場面もあり、形式に慣れると取り組みやすい面があります。
Writing
| 項目 | TOEFL | IELTS |
|---|---|---|
| タスク数 | 2つ | 2つ |
| Task 1 | 統合型(読む+聞く→書く) | 図表・グラフの説明(150語以上) |
| Task 2 | 意見論述 | 意見論述(250語以上) |
| 特徴 | 統合型の比重が大きい | 図表タスクの対策が必要 |
Speaking
| 項目 | TOEFL | IELTS |
|---|---|---|
| 形式 | PCに向かって録音 | 面接官と対面 |
| タスク数 | 4つ | 3パート |
| 時間 | 約17分 | 11〜14分 |
| 特徴 | 統合型タスクあり | Part 2で2分間の即興スピーチあり |
悪い例
全セクションの形式を知らずに受験して、問題タイプに戸惑い時間切れになる
良い例
事前に各セクションの出題形式を確認し、模擬問題で形式に慣れてから受験する
テンプレートの具体例はTOEFLスピーキングのテンプレート記事で整理しています。IELTS向けの型はIELTSスピーキングのテンプレート記事も参考になります。
スピーキングは何がどう違うのか

スピーキングセクションの違いは、体感難易度にかなり影響する部分です。同じ英語力でも、形式との相性で手応えが大きく変わることがあります。
TOEFLスピーキングの特徴
TOEFLスピーキングはPCに向かって話し、音声が録音される形式です。面接官はいません。
- Task 1(独立型): 身近なトピックについて意見を述べる(準備15秒・解答45秒)
- Task 2〜4(統合型): 読む・聞くの情報をもとに答える(準備30秒・解答60秒)
TOEFLの大きな特徴は「統合型タスク」です。リーディングやリスニングの内容を要約してから自分の意見を述べるため、スピーキング力だけでなく、聞き取り力と要約力も問われます。PC相手に話す形式なので、対話的なやり取りはなく、制限時間内に構成を考えて一方的に話します。
解答時には In my opinion, there are two main reasons. のようなテンプレートフレーズを使うと、スムーズに話し始められます。
IELTSスピーキングの特徴
IELTSスピーキングは面接官との対面形式です。
- Part 1: 日常的な話題について短い質問に答える(4〜5分)
- Part 2: カードに書かれたトピックについて2分間スピーチする(準備1分)
- Part 3: Part 2に関連した抽象的な質問でディスカッションする(4〜5分)
IELTSの特徴は「対話形式」です。面接官の反応を見ながら話せるため、対面コミュニケーションが得意な人には心理的に楽に感じやすいです。一方で、Part 2の2分間スピーチは準備時間が1分しかないため、即興構成力が求められます。
Part 3では That's an interesting question. I think it depends on the situation. のように、考える時間を稼ぐフレーズが役立ちます。
形式の向き不向き
| タイプ | 向いている試験 | 理由 |
|---|---|---|
| PC操作に慣れている | TOEFL | 全セクションPC上で完結する |
| 対面の方が話しやすい | IELTS | 面接官とのやり取りで話が広がりやすい |
| 要約が得意 | TOEFL | 統合型タスクで強みを発揮できる |
| 即興で話すのが得意 | IELTS | Part 2・3で自由度が高い |
| 緊張しやすい | どちらも一長一短 | TOEFLはPC相手で気楽 / IELTSは面接官が相槌を打ってくれる |
悪い例
「TOEFLのスピーキングは簡単そう」と思い込み、PC録音形式の練習をせずに本番を迎える
良い例
PC録音と対面面接の両方を模擬問題で1回ずつ試し、自分に合う形式を確認してから受験を決める
スピーキングの形式は、英語力そのものだけでなく「形式との相性」で手応えがかなり変わります。可能であれば、両方の形式を1回ずつ試してみてから決めるのが一番確実です。模擬問題はETS公式サイトやBritish Council公式サイトで無料で公開されています。
スピーキングの苦手意識を整理したい場合はTOEFLスピーキングの難しさを解説した記事が参考になります。IELTS向けのテンプレートはIELTSスピーキングのテンプレート記事も役立ちます。
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スコア換算はどう見るべきか

TOEFLとIELTSのスコアは異なる尺度で測られますが、ETSが公開している換算表をもとに、おおよその対応関係を知ることができます。ただし、換算表はあくまで目安であり、形式との相性によって実際のスコアにはズレが生じます。
スコア換算の目安
| TOEFL iBT | IELTS | レベル感 |
|---|---|---|
| 0〜31 | 0〜4.0 | 基礎レベル |
| 32〜34 | 4.5 | 初級 |
| 35〜45 | 5.0 | 初中級 |
| 46〜59 | 5.5 | 中級 |
| 60〜78 | 6.0〜6.5 | 中上級(多くの大学の最低要件) |
| 79〜93 | 6.5〜7.0 | 上級(人気大学の要件) |
| 94〜101 | 7.0〜7.5 | 上級+ |
| 102〜109 | 7.5〜8.0 | 最上級 |
| 110〜120 | 8.5〜9.0 | ネイティブ相当 |
この換算表はETSが公開しているデータに基づいていますが、同じ英語力でも試験形式との相性によってスコアに差が出ることがあります。「TOEFL 80ならIELTS 6.5は取れるはず」と決めつけず、実際に模擬問題を解いてみることが大切です。
出願先のスコア要件を確認する
スコア換算よりも重要なのは、出願先が指定しているスコア要件です。多くの大学や機関ではTOEFL・IELTSの両方を受け入れていますが、最低スコアの設定が異なることがあります。
| 出願先の要件パターン | 取るべきアクション |
|---|---|
| TOEFLのみ指定 | TOEFL一択で対策を開始する |
| IELTSのみ指定 | IELTS一択で対策を開始する |
| 両方受け入れ(セクション要件あり) | セクション別に自分の得意・不得意と照らし合わせて選ぶ |
| 両方受け入れ(総合スコアのみ) | 形式の相性が良い方を選ぶ |
セクション別の最低スコアが設定されている場合もあるため、総合スコアだけでなくセクション要件も確認しましょう。特にスピーキングセクションに高いスコアを求める大学は少なくありません。
スコア換算表を見て「IELTSの方がスコアが出そう」と感じても、実際に解いてみると印象が変わることもよくあります。換算表は参考にしつつ、必ず模擬問題で実際の手応えを確かめてから決めてください。
TOEFLの基礎対策は初心者向けのTOEFLスピーキング対策記事が参考になります。IELTSの学習設計はIELTSスピーキングの勉強法記事も役立ちます。
難易度はどちらが高いのか

「TOEFLとIELTSはどちらが難しいか」はよく聞かれる質問ですが、一概にどちらが上とは言えません。試験の難しさは、個人の得意・不得意によってかなり変わるからです。
TOEFLが難しく感じやすい人
- 統合型タスク(聞く+読む+話す/書く)に慣れていない
- 学術的な語彙に弱い
- PC相手に話すのが苦手
- タイピングに不安がある(Writingがタイピング形式)
IELTSが難しく感じやすい人
- 多様な問題形式(True/False/Not Given、マッチングなど)に慣れていない
- 面接官との対面で緊張しやすい
- Part 2の2分間即興スピーチが苦手
- 図表描写(Writing Task 1)に慣れていない
難易度比較のまとめ
| 比較軸 | TOEFL | IELTS |
|---|---|---|
| 語彙の難しさ | やや高い(学術寄り) | 標準的 |
| 問題形式の複雑さ | 統合型が独特 | 問題タイプが多様 |
| スピーキングの心理的負担 | PC相手で緊張しにくい人もいる | 対面で安心する人もいる |
| Writingの入力方法 | タイピング | 手書き or タイピング(PC版) |
| 時間のプレッシャー | 全体的にタイト | セクションによる |
悪い例
ネット上の「TOEFLの方が難しい」という意見を鵜呑みにして、IELTSを選んでしまう
良い例
両方の模擬問題を1セットずつ解いて、自分がスコアを出しやすい方を判断する
難易度比較は気になるところですが、本当に見るべきなのは「どちらなら自分の実力を出しやすいか」です。同じ英語力でも、形式との相性でスコアがIELTS換算で0.5〜1.0変わることは珍しくありません。ネットの評判よりも、自分で解いた手応えを信じてください。
独学でのスピーキング対策は英語スピーキング独学完全ガイドの記事が参考になります。上達方法の全体像は英語スピーキング上達方法の記事も役立ちます。
目的別にどちらを選ぶべきか

TOEFLとIELTSの選び方は、受験の目的と自分の得意形式の2軸で考えると判断しやすくなります。
目的別の向き不向き
| 目的 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 北米の大学・大学院への留学 | TOEFL | 北米ではTOEFLの認知度が高く、スコア要件も充実 |
| 英国・豪州への留学 | IELTS | IELTSが主流。TOEFLも受け入れる大学は増加傾向 |
| 欧州への留学 | どちらでも可 | 多くの大学が両方を受け入れているが、IELTSの方がやや優勢 |
| 移住ビザの申請 | IELTS | IELTS Generalが多くの国で求められる |
| 国内の大学院入試 | 両方確認 | 大学により異なるため、募集要項を必ず確認する |
| 出願先の指定がない場合 | 形式の相性で選ぶ | 両方受け入れなら、スコアが出やすい方を選ぶ |
得意形式別の向き不向き
| 得意な形式・スキル | 向いている試験 | 理由 |
|---|---|---|
| PC操作に慣れている | TOEFL | 全セクションPC上で完結する |
| 統合型(読む+聞く+話す)が得意 | TOEFL | Task 2〜4で強みを発揮しやすい |
| 対面で話す方が得意 | IELTS | 面接官との対話形式で実力が出やすい |
| 即興で話を広げられる | IELTS | Part 2・3で自由度の高さが活きる |
| タイピングが速い | TOEFL | Writingがタイピング形式 |
| 手書きの方が考えやすい | IELTS(ペーパー版) | Writing・Readingが手書き |
迷った時の判断フロー
- 出願先の要件を確認する → 指定がある場合はそれに従う
- 両方受け入れの場合 → TOEFLとIELTSの模擬問題を1セットずつ解いてみる
- 手応えが良い方を選ぶ → 実際に解いた感覚が最も信頼できる判断基準
「迷ったら模擬問題を解いてみる」が最も確実な判断方法です。TOEFLはETS公式の無料模擬テスト、IELTSはBritish Councilの無料サンプルが使えます。1セット解くのに2〜3時間かかりますが、試験選びで後悔しないための最善の投資です。
練習法の全体像は英語スピーキングの練習方法7選の記事が参考になります。TOEFLのテンプレートはTOEFLスピーキングのテンプレート記事も役立ちます。
決める前に確認したいポイント5つ

受験する試験を決める前に、以下の5つのポイントを確認しておくと後悔しにくくなります。
1. 出願先のスコア要件
最も重要なポイントです。出願先がTOEFLのみ、IELTSのみ、または両方を受け入れているかを確認します。セクション別の最低スコアが設定されている場合もあるため、総合スコアだけでなくセクション要件も確認しましょう。特にスピーキングやWritingに個別の最低スコアを設ける大学は増えています。
2. スピーキング形式との相性
スピーキングは形式の違いが体感難易度に最も影響するセクションです。TOEFLのPC録音形式とIELTSの対面面接形式、どちらが自分に合うかを模擬問題で試してみると判断しやすくなります。TOEFLの I agree with this idea for two reasons. のような定型フレーズが口に馴染むかどうかも、形式適性の一つの目安になります。
3. 試験日程と受験可能な頻度
TOEFLは月に複数回の受験機会がありますが、IELTSは会場や日程がやや限定的な場合があります。出願期限から逆算して、十分な受験回数を確保できるか確認しましょう。一般的に、2〜3回の受験でベストスコアを出す計画が安全です。
4. 受験料
| 項目 | TOEFL | IELTS |
|---|---|---|
| 1回あたりの受験料 | 約US$245(約37,000円) | 約25,380円〜 |
| 3回受験した場合 | 約111,000円 | 約76,000円〜 |
複数回の受験を想定する場合、費用差は無視できません。ただし、スコアの出やすさを優先した方が、結果的に受験回数を抑えられることもあります。
5. 学習スタイルとの相性
普段からPCでの作業に慣れている場合はTOEFL、紙ベースの学習が好みの場合はIELTS(ペーパー版)との相性がよいことがあります。ただし、IELTSもPC版(CDI)が増えているため、この点は変化しつつあります。
悪い例
「IELTSの方が受験料が安いから」という理由だけでIELTSを選ぶ
良い例
受験料・形式の相性・出願先の要件を総合的に考えて試験を選ぶ
難易度だけで試験を決めると、形式との相性で後悔しやすいです。必ず「出願先の要件」と「形式との相性」の両方を確認してから決めることをおすすめします。模擬問題を1セット解くだけでも、かなり判断しやすくなります。
TOEFLの基礎対策は初心者向けのTOEFLスピーキング対策記事が参考になります。IELTSの学習設計はIELTSスピーキングの勉強法記事も役立ちます。
まとめ
TOEFLとIELTSの比較で大切なのは、どちらが上かを決めることではなく、自分に合う形式と目的に合う試験を選ぶことです。
今回のポイントをまとめると、次の通りです。
- TOEFLとIELTSは形式と受験体験がかなり違う
- スピーキング形式の差(PC録音 vs 対面面接)は体感難易度に大きく影響する
- スコア換算は目安として使い、出願先の要件を優先する
- 難易度は試験の優劣ではなく、個人との相性で変わる
- 目的(留学先・ビザ)と形式の相性の2軸で選ぶのが基本
- 迷ったら模擬問題を1セット解いて手応えを確認する
最初の一歩としては、出願先の要件を確認したうえで、TOEFLとIELTSの模擬問題を1セットずつ解いて、自分に合う方を選ぶのがおすすめです。
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