- TOEFLライティングが2026年にどう変わったのか、全体像を最短で把握したい
- TOEFLライティングの形式・問題数・採点スケールをまとめて知りたい
- 旧形式(Integrated/Independent)の情報と混同せず、何から対策すべきか整理したい
結論から言うと、2026年1月21日の改定以降のTOEFLライティングは「Build a Sentence」「Write an Email」「Write for an Academic Discussion」の3タスクで構成され、採点は**0〜30点ではなく1〜6のスケール(最高6.0、0.5刻み)**に変わりました。旧形式のIntegrated Writing(読む+聞く+書く)とIndependent Writing(エッセイ)は廃止されています。
この記事は、TOEFLライティング 2026の決定版ガイドです。3タスクが何を測るのか、新しい採点の仕組み、旧形式との違い、対策の始め方までを、ETS公式資料(『TOEFL iBT Technical Manual』2025)にもとづいて正確に解説します。
実は、細かい問題数を暗記するより先に、今のTOEFLライティングが「何を測る試験」に変わったのかを理解する方がはるかに対策効率が上がります。
- 2026年のTOEFLライティングは**Build a Sentence(10問)+ Write an Email(1問)+ Write for an Academic Discussion(1問)**の3タスク構成
- 採点は1〜6スケール(最高6.0/0.5刻み)。旧来の0〜30点は廃止。移行期(2026〜2028)はレポートに1〜6バンド+0〜120換算+CEFRが併記される
- 旧形式のIntegrated/Independent Writingは廃止。Email・Academic DiscussionはETSのAIエンジン+人間レーターで、Build a Sentenceは正誤のキー採点で評価される
最後まで読むと、旧形式の情報と混同せず、現行形式ベースで迷いなく対策を始められるようになります。スコアの見方や大学への送付など手続き面はTOEFLスコアの見方・確認・送付ガイドで詳しく整理しています。
TOEFLライティングは2026年にどう変わった?旧形式との比較

TOEFLライティング 2026で最初に押さえるべきは、2026年1月21日の改定で試験そのものが作り替えられたことです。旧形式は「Integrated Writing(パッセージを読み、講義を聞いて要約する)」と「Independent Writing(与えられたトピックについて意見エッセイを書く)」の2タスクでした。現行のWriting sectionは、これらに代わって3つの新しいタスクで構成されます。
つまり、従来の「統合型・独立型エッセイ」という枠組みはもう使えません。今は文を正しく組み立てる力、目的に沿って実用文(メール)を書く力、議論に自分の意見を投稿する力を分けて理解する必要があります。
| 観点 | 旧形式(〜2025) | 2026年新形式 |
|---|---|---|
| タスク | Integrated Writing + Independent Writing | Build a Sentence + Write an Email + Write for an Academic Discussion |
| 問題数 | 2タスク | 計12問(Build a Sentence 10問+Email 1問+Discussion 1問) |
| 問われる力 | 情報統合・要約・意見エッセイ | 文構造・実用文の作成・議論への参加 |
| 採点 | 0〜30点 | 1〜6スケール(最高6.0/0.5刻み) |
| 採点方法 | 人間採点+自動採点 | Email・DiscussionはAIエンジン+人間、Build a Sentenceはキー採点 |
出典: ETS『TOEFL iBT Technical Manual』(2025) Section II-5・Table 2
検索すると今でも「Integrated/Independent Writing」「エッセイ300語」といった記事が上位に出てきますが、それらは旧形式(〜2025)の情報です。2026年受験を前提にするなら、必ず現行形式ベースで情報を整理し直してください。
2026年新形式の全体像 ― 3タスクと問題数・採点
2026年のTOEFL iBTライティングは、難易度と目的が異なる3タスクの組み合わせで捉えるのがコツです。基礎的な文法力から、実用的な文章作成、意見の論述までを段階的に測ります。

| タスク | 問題数 | 何をするか | 主に見られる力 | 素点 |
|---|---|---|---|---|
| Build a Sentence | 10問 | 語・語句を正しい順に並べ替えて文を作る | 文構造の運用力 | 0〜10(正誤) |
| Write an Email | 1問 | 場面設定に沿ってメールを書く | 目的達成・社会的慣習・正確さ | 0〜5 |
| Write for an Academic Discussion | 1問 | 授業の議論フォーラムに意見を投稿する | 論の展開・構成・正確さ | 0〜5 |
| 合計 | 12問 | — | — | 素点0〜20 → バンド1〜6 |
ここで注意したいのは、レポートに表示されるのはバンド1〜6で、上表の素点(raw score)はそのまま見えるわけではない点です。素点はテスト版ごとの難易度差を調整する統計処理を経てバンドに変換されます(スコアの仕組みはTOEFL満点は何点?120点の構成と新スケールで詳しく解説しています)。
出典: ETS『TOEFL iBT Technical Manual』(2025) Table 2
Build a Sentence(10問)― 文を正しく組み立てる
Build a Sentenceは、バラバラに提示された語・語句を正しい順に並べ替えて、文法的に正しい文や疑問文を作るタスクです。ETS公式によると、これは「すべての書く活動の土台になる、文構造の運用力」を測ります。10問あり、各問が正誤で採点されます(素点0〜10)。
悪い例
難しい単語を覚えることに時間を使う
良い例
語順・時制・冠詞・前置詞など、文の骨組みを正確に組む基礎を固める
このタスクは、Email・Discussionと違ってAIや人間が内容を評価するのではなく、並べ替えの正誤だけで機械的に採点されます。基礎文法が安定していれば確実に得点できる一方、語順や品詞の理解が曖昧だと取りこぼしやすいパートです。
並べ替えで問われる文の「型」は、おおよそ次のパターンに整理できます。型を意識して並べると、語順ミスが減ります。
| 文の型 | 語順の骨組み | 例(イメージ) |
|---|---|---|
| 平叙文 | 主語+動詞+目的語 | The team won the game. |
| Yes/No疑問文 | 助動詞+主語+動詞 | Did the team win? |
| WH疑問文 | WH語+助動詞+主語+動詞 | When did the team win? |
| 間接疑問 | 主節+WH/if+主語+動詞(平叙語順) | I know when the team won. |
| 複文 | 接続詞+節, 主節 | Because it rained, we left. |
| 関係詞節 | 名詞+who/which+動詞 | the player who scored |
特に間違えやすいのが間接疑問(埋め込み疑問)です。疑問のかたまりが文の一部に入ると、語順は疑問文ではなく平叙文の語順に戻ります。
NG回答
Do you know where is the office?
高スコア回答
Do you know where the office is?
Write an Email(1問)― 目的に沿って実用文を書く
Write an Emailは、学業または日常の場面設定(シナリオ)が文章と図で提示され、特定の目的のためにメールを書くタスクです。目的は、おすすめを伝える・招待する・問題の解決策を提案する、などさまざまです。ETS公式では、このタスクで作る文章は次の点で測られると定義されています。
- 基本的な社会的慣習に従って、設定された伝達目的を達成しているか
- 十分に肉付けされ、明確で、まとまりがあるか(cohesive)
- 幅のある文法・語彙を正確かつ適切に使えているか
- スペル・句読点・大文字などの表記の慣習に従っているか
出典: ETS『TOEFL iBT Technical Manual』(2025) Section II-5
Write for an Academic Discussion(1問)― 議論に意見を投稿する
Write for an Academic Discussionは、オンライン授業の議論フォーラムを模した形式です。教授が話題を提示して意見を問い、他の学生が短い投稿で異なる立場を示します。受験者は、自分の理由・経験・知識で意見を裏づけながら、自分の立場を投稿します。効果的な回答は通常100語以上で、解答時間は約10分です。ETS公式では、次の点で測られると定義されています。
- 短い投稿に応答する形で、ある立場の論を明確に展開しているか
- 十分に裏づけられ、明確で、まとまりがあるか
- 幅のある文法・語彙を正確かつ適切に使えているか
- 表記の慣習に従っているか
出典: ETS『TOEFL iBT Technical Manual』(2025) Section II-5
3タスクは「基礎(文)→実用(メール)→論述(議論)」と難易度が上がる構成です。Build a Sentenceで土台を固めつつ、配点の重いEmailとAcademic Discussionで内容点を取りにいく、という優先順位で考えると対策が立てやすくなります。
採点はどう行われる?AIエンジンと人間の二重採点

採点の仕組みを知っておくと、対策の方向がぶれにくくなります。ETS公式によると、2026年新形式のライティングは、タスクによって採点方法が分かれます。
| タスク | 採点方法 |
|---|---|
| Build a Sentence | 正誤のキー採点(自動・客観採点) |
| Write an Email | ETS独自のAI採点エンジン+認定人間レーター |
| Write for an Academic Discussion | ETS独自のAI採点エンジン+認定人間レーター |
EmailとAcademic Discussionでは、AIエンジンが「説明の関連性・展開」「文・語彙の多様さ」「社会的慣習(丁寧さの指標など)」「文法・語法・表記の正確さ」といった文章の特徴を分析し、人間レーターと組み合わせて採点されます。公式の検証では、人間採点とAI採点の一致度(相関)はライティングで0.86と高い水準です。
ここから分かるのは、奇をてらった表現より、目的の達成・明確な展開・正確さといった「測定されている特徴」を安定して出す方が伸びやすいということです。
出典: ETS『TOEFL iBT Technical Manual』(2025) Section III-2・Tables 3–4・Table 7
各タスクの0〜5ルーブリックと、自己添削に使える観点は、次の記事で詳しく整理しています。
旧形式の勉強・教材はそのまま使える?
2026年の改定で「これまでのライティング対策が無駄になるのか」と不安になる人は多いですが、結論は全部捨てる必要はないです。残すべき部分と整理すべき部分を切り分ければ、旧形式で積み上げた力は活かせます。
| 旧形式で鍛えたもの | 新形式での活用度 | 引き継ぎ方 |
|---|---|---|
| 結論→理由→具体例の論理構成 | 高い | Academic Discussionの骨組みにそのまま使える |
| 正確な文法・語彙の運用 | 高い | 全タスクで評価される土台。Build a Sentenceにも直結 |
| 読んで要約するIntegratedのテンプレⅠ | 低い | 現行形式では出番がほぼない。整理してよい |
| 300語の長文エッセイの型 | 中 | 100語前後の議論投稿向けに短く凝縮する |
悪い例
旧Independentの長文エッセイ型をそのまま新形式に持ち込む
良い例
論理構成と正確さは残し、100語前後の投稿・実用文の長さに合わせて調整する
スピーキングと共通する「構成力」を同時に伸ばしたい場合は、TOEFLスピーキング×ライティング共通対策もあわせて読むと効率的です。
初受験者が最初にやるべき対策

初受験者が最初にやるべきことは、難しい表現を増やすことではありません。3タスクの役割を理解し、基礎文法と「目的に沿って書く」練習を分けて積むことです。
- 新形式の全体像を把握する(この記事を読めば完了)
- Build a Sentenceで文法の土台を固める(語順・時制・前置詞)
- Write an Emailで「目的に沿って書く」型を作る(要件を漏らさず満たす)
- Write for an Academic Discussionで100語前後の意見投稿を練習する
- 採点基準に沿って自己添削する(採点基準の記事を参照)
| 弱点パターン | 優先すべきタスク | おすすめの練習 |
|---|---|---|
| 文法ミスが多い | Build a Sentence | 語順・品詞の並べ替え演習 |
| 要件を満たしきれない | Write an Email | 設問の指示を箇条書きで全部拾う練習 |
| 意見がまとまらない | Academic Discussion | 結論→理由→具体例を100語で書く反復 |
最初は「うまく書く」より「設問の要求を全部満たす」ことを優先してください。特にEmailは、指示された要件(例:好きな点を伝える・問題を説明する・状況を尋ねる)を1つでも落とすと内容点が伸びにくくなります。
よくある質問(FAQ)
旧形式のIntegrated/Independent Writingはもう出ないのですか?
はい。2026年1月21日の改定で旧形式の2タスクは廃止され、現行はBuild a Sentence(10問)・Write an Email(1問)・Write for an Academic Discussion(1問)の計12問に変わりました。旧形式前提の対策記事や教材は「旧形式(〜2025)の情報」として扱ってください。
ライティングは何点満点ですか?30点ではないのですか?
現行のライティングは**1〜6スケール(最高6.0、0.5刻み)**で採点され、旧来の0〜30点は廃止されました。内部的には素点0〜20で集計されますが、レポートに表示されるのはバンド1〜6です。移行期(2026〜2028年)は0〜120換算やCEFRも併記されます。

AIが採点するのですか?
Write an EmailとWrite for an Academic DiscussionはETS独自のAI採点エンジンと認定された人間レーターの両方で採点されます。Build a Sentenceは並べ替えの正誤で機械的に採点されます。AIと人間の採点一致度は高く(相関0.86)、見ているポイントも同じです。
Academic Discussionは何語くらい書けばよいですか?
ETSは「効果的な回答は通常100語以上」と案内しています。解答時間は約10分です。語数を増やすこと自体が目的ではなく、議論に対して明確な立場・理由・具体例を示すことが評価につながります。
まとめ
TOEFLライティングは2026年1月21日に大きく変わり、今はBuild a Sentence(10問)・Write an Email(1問)・Write for an Academic Discussion(1問)の3タスク構成を軸に理解するのが基本です。旧形式のIntegrated/Independent Writingは廃止され、採点も1〜6スケールに刷新されました。
この記事の要点をまとめると、次の通りです。
- 現行TOEFLライティングはBuild a Sentence+Write an Email+Write for an Academic Discussionの3タスク・計12問
- 採点は1〜6スケール(最高6.0/0.5刻み)。素点0〜20を経てバンドに変換される
- Email・DiscussionはAIエンジン+人間の二重採点、Build a Sentenceはキー採点
- 旧形式のテンプレ暗記より、基礎文法・目的に沿って書く力・100語前後の意見論述を分けて鍛えるのが近道
次のステップとして、各タスクの公式ルーブリック(0〜5)と自己添削の観点はTOEFLライティング採点基準の徹底解説で確認できます。スピーキングと合わせて構成力を伸ばしたい場合はスピーキング×ライティング共通対策も役立ちます。AIを活用した添削・反復練習に関心があれば、SpeechPassも選択肢の1つとして検討してみてください。






