- IELTSライティングTask2で、何から書き始めればいいか手が止まる
- 設問が賛否型なのか両論型なのか、見分け方が分からない
- 各段落に何を書けば6.5から7.0に届くのかが曖昧
結論から言うと、Task2は設問を5つの型に見分け、それぞれを共通の4段落フレームに流し込むだけで、40分・250語を安定して書き切れます。型が決まれば、本番では英語の中身だけに頭を使えます。
- Task2は40分・250語以上が目安。配点はTask1の2倍なので、ここで点を落とさないことが最優先
- 設問は5タイプ(①賛否 ②両論 ③メリデメ ④問題解決 ⑤two-part)。まず型を見分けるのが第一歩
- 採点は4基準(TR・CC・LR・GRA)が各25%。6.5→7.0は「背伸び語」より立場の一貫性と正確さで差がつく
この記事は、Task2を「型」で攻略するための実践ガイドです。形式の概観・5タイプの見分け方・共通フレーム・タイプ別の段落設計と英語例文・6.5から7.0で差がつくポイントまで、ielts.org公式情報にもとづいて整理します。IELTS全体の進め方はIELTSの勉強法ロードマップもあわせてどうぞ。
Task2とは ― 40分・250語・配点はTask1の2倍
Academic・General Trainingともに、Task2は与えられたトピックについて意見を述べるエッセイです。求められるのは、250語以上を40分以内で書き切ること。Task1(最低150語)の約1.7倍の分量を、限られた時間で構成します。
ここで覚えておきたいのが配点です。公式は「Task2はTask1の2倍の重みで採点される」と明記しています。つまりWriting全体のスコアは、Task2の出来でほぼ決まります。Task1に時間をかけすぎず、Task2に確実に時間を残しましょう。
出典: ielts.org『IELTS Academic format: Writing』
採点は次の4基準で、それぞれが**全体の25%**を占めます。形式の深掘りや採点軸の全体像は柱記事IELTSライティングの全体像にまとめています。
| 採点基準 | 見られるポイント |
|---|---|
| Task Response(TR) | 設問の全要素に答え、明確な立場を一貫して展開できているか |
| Coherence and Cohesion(CC) | 段落構成・論理のつながり・接続表現が適切か |
| Lexical Resource(LR) | 語彙の幅と正確さ(同じ語の繰り返しを避けられているか) |
| Grammatical Range and Accuracy(GRA) | 文法の幅と正確さ(複文・時制・冠詞など) |
出典: ielts.org『IELTS Writing key assessment criteria(PDF)』
まず設問タイプを見分ける ― 5つの型の早見表
Task2で最初にやるのは、設問がどの型かを見抜くことです。型によって「立場を取るか」「本論に何を書くか」が変わるため、ここを間違えると一気に失点します。下の早見表で、設問末尾のフレーズから5タイプを判別しましょう。
| タイプ | 設問の典型フレーズ | 取る立場 | 本論①②に書くこと |
|---|---|---|---|
| ①Opinion(賛否) | To what extent do you agree or disagree? | 片側に振り切る | 自分の立場を支える理由を2つ |
| ②Discussion(両論) | Discuss both views and give your own opinion. | 両論を示し自分の意見も明示 | 賛成側の論点/反対側の論点 |
| ③Adv-Disadv(メリデメ) | Do the advantages outweigh the disadvantages? | outweigh型は立場を取る | メリット/デメリット |
| ④Problem-Solution(問題解決) | What are the causes and what solutions...? | 立場は不要(分析) | 原因(or 問題)/解決策 |
| ⑤Two-part(2問型) | Why...? Is this a positive or negative development? | 後半の問いに立場を取る | 問い①への答え/問い②への答え |
5タイプのうち、最大の失点ポイントは②Discussion型で自分の意見を書き忘れることです。「両論を述べよ(discuss both views)」に気を取られ、肝心の「and give your own opinion」を落とすと、TRが大きく下がります。設問を読んだ瞬間に「これは両論型、最後に自分の立場を必ず書く」と決めておきましょう。
全タイプ共通の4段落フレーム
型は5つありますが、段落の骨格はどのタイプでも共通です。序論・本論①・本論②・結論の4段落に流し込めば、構成(CC)で崩れません。各ブロックの役割と語数の目安を、まず1枚の図で押さえましょう。

序論(約40語)は2文で組み立てます。1文目で設問を自分の言葉に言い換え(paraphrase)、2文目で自分の立場+これから書く方向の予告を示します。設問の丸写しはLRの減点対象なので、必ず別の語に置き換えましょう。
本論①②(各約80語)は同じ形でそろえます。冒頭にトピック文(その段落の主張)を置き、次に説明、最後に具体例を続けます。余裕があれば反論(some people argue...)を一文入れると説得力が増します。
結論(約40語)では、立場をもう一度示し、本論で挙げた理由を要約します。新しい論点はここで足しません。序論のコピペにならないよう、語を言い換えるのがコツです。
序論の出だしは、型として持っておくと本番で迷いません。下のような枠を1つ暗記しておき、空欄だけ埋める形にしておきましょう(表現のバリエーションはTask2で使える定型表現に集約しています)。
It is often argued that [トピック].
In my opinion, [自分の立場] for two main reasons.
This essay will explain why I hold this view.
TOEIC 980 / TOEFL iBT 106 / IELTS 7.5(CEFR C1)/ 海外MBA合格
タイプ別 段落設計と英語例文
ここからが本題です。5タイプそれぞれで「本論①②に何を入れるか」が変わります。下の一覧で全体像をつかんでから、型ごとの段落マップと短い英語例文を見ていきましょう。

①Opinion(賛否)型 ― 片側に振り切る
「To what extent do you agree or disagree?」型では、立場を1つに決めて振り切るのが安全です。本論①②には、その立場を支える理由を2つ置きます。両論に逃げると主張がぼやけ、TRが下がります。
序論で立場を明言する例です(設問は「子どもが小学校から外国語を学ぶべきか」とします)。
There is an ongoing debate about when children should begin learning a foreign language. In my view, starting at primary school is clearly more beneficial, mainly because young learners absorb new sounds and grammar far more easily than teenagers.
本論①のトピック文はこの形でそろえます。
The main reason I support an early start is that young children are remarkably sensitive to pronunciation.
②Discussion(両論)型 ― 両論+自分の意見
「Discuss both views and give your own opinion.」型は、本論①で一方の見解、本論②でもう一方の見解を扱います。最大の注意点は、自分の意見を必ず示すこと。序論と結論で自分の立場を明言すれば、書き忘れを防げます。
序論で「両論を見たうえで自分の立場」を予告する例です(設問は「大学教育を無償にすべきか」とします)。
Opinions are divided over whether higher education should be funded by the state or paid for by students themselves. This essay will examine both positions before explaining why I believe a partly subsidised system is the fairest solution.
③Advantages-Disadvantages(メリデメ)型 ― outweighの有無で2種
メリデメ型は2パターンあります。「Do the advantages outweigh the disadvantages?」型は立場を取る(どちらが上回るかを述べる)。一方、単に「What are the advantages and disadvantages?」と聞く型は、立場を取らず両面を均等に説明します。
outweigh型の序論で立場を示す例です(設問は「在宅勤務の増加」とします)。
Remote work has become increasingly common over the past decade. While it brings clear benefits such as flexibility, I would argue that its drawbacks, particularly weaker team collaboration, slightly outweigh these advantages.
④Problem-Solution(問題解決)型 ― 原因と解決を1:1で
問題解決型では立場を取りません。本論①で原因(または問題)、本論②で解決策を、対応させて書きます。原因を2つ挙げたなら、解決策もそれに対応させると論理が締まります。
序論で「原因→解決策の順で論じる」と予告する例です(設問は「都市の交通渋滞」とします)。
Traffic congestion has become a daily frustration in many large cities. This essay will first outline the main cause of the problem and then propose a practical solution to ease it.
⑤Two-part(2問型)型 ― 2つの問いに本論①②
Two-part型は、設問に2つの問いが含まれます。本論①で1つ目の問い、本論②で2つ目の問いに答えます。後半が「positive or negative?」のように立場を求める場合は、そこで明確に立場を取ります。
2つの問いに答える方向を序論で示す例です(設問は「若者が地方から都市へ移る理由と、その良し悪し」とします)。
It is increasingly common for young people to move from their hometowns to large cities in search of work. This essay will explain the main reason behind this trend and argue that, on balance, it is a positive development.
本論を支える「論証」の機能別フレーズ
型どおりに段落を並べても、中身がつながっていなければTask Responseは伸びません。本論で効くのは、**主張→理由→具体例→(譲歩→反論)**という論証の流れを、決まった機能フレーズで滑らかにつなぐことです。『文脈で覚えるIELTS英単語』の「意見を書く英単語」が示すように、これらは孤立した難語ではなく、意見を組み立てる場面ごとの定型表現として覚えると本番で出てきます。

| 段落内の役割 | 使える機能フレーズ | 例文 |
|---|---|---|
| 主張を置く | One major reason is that... / A key argument is that... | One major reason is that early exposure builds strong habits. |
| 理由を示す | This is largely because... / owing to the fact that... | This is largely because children imitate sounds naturally. |
| 一般論を述べる | It is widely accepted that... / As a rule, ... | It is widely accepted that regular practice improves fluency. |
| 具体例で支える | A clear example of this is... / This can be seen in... | A clear example of this is bilingual families. |
| 譲歩する | It is true that... / Granted, ... | It is true that an early start can be stressful. |
| 反論で押し返す | Even so, ... / This concern is outweighed by... | Even so, the long-term benefits are greater. |
コツは、1段落にすべてを詰め込まないことです。基本は「主張→理由→具体例」の3つで足り、譲歩→反論は本論①②のどちらか一方に一度だけ入れると説得力が上がります。導入・意見表明・結論まで含めた場面別の一覧は、IELTSライティングで使える表現に集約しています。
6.5から7.0で差がつくポイント
型を守れば6.0前後は安定します。そこから7.0へ伸ばす鍵は、4基準それぞれで「あと一歩」を埋めることです。British Council/ielts.orgの公式band descriptorsをかみ砕くと、差がつくのは次の点です。
| 基準 | 6.5の状態 | 7.0で必要なこと |
|---|---|---|
| TR | 立場はあるが一部の論点が浅い | 設問の全要素に答え、一貫した明確な立場で各主張を十分に展開する |
| CC | 段落分けはできるが接続語が単調 or 過剰 | 各段落に明確な中心文を置き、接続語を過不足なく使う |
| LR | 正確だが語彙がやや一般的 | less commonな語・コロケーションを、誤りを増やさずに使う |
| GRA | 単文中心で複文に誤りが残る | 誤りのない複文を含め、文構造に幅を出す |
ここで独学者がつまずきやすいのが、LRとGRAの伸ばし方です。難しい単語を背伸びして使い、かえって誤用で減点されるケースが目立ちます。公式の評価は「幅」だけでなく「正確さ」も見ます。知らない語を無理に入れるより、正確に使える語と文で固めるほうが7.0には近いです。
出典: British Council/ielts.org『IELTS Writing band descriptors(Task 2)』
日本人がやりがちな失点と対策
最後に、添削現場でよく見る失点を対策とセットでまとめます。型を守るだけで防げるものが多いので、本番前のチェックに使ってください。
| やりがちな失点 | 対策 |
|---|---|
| 賛否型なのに両論を並べ、立場がぼやける | 1つの立場に振り切り、理由を2つに絞る |
| 両論型で自分の意見を書き忘れる(最大失点) | 序論と結論で自分の立場を必ず明示する |
| 序論で設問をそのままコピーする | キーワードを言い換える(paraphrase) |
| 結論が序論のコピペになる | 立場の再提示+本論の要約に書き換える |
| 300語超で時間切れ・論理が散る | 250〜290語に収め、見直し時間を残す |
| 具体例がなく抽象論だけになる | for example で1文だけ具体化する |
特に「具体例がない」は伸び悩みの典型です。データや固有名詞でなくても構いません。身近な状況を1文足すだけで、主張の説得力(TR)が上がります。
本番の進め方 ― プランニング3〜5分→執筆→見直し5分
40分の使い方は、最初に型を作っておくと迷いません。次の順で進めましょう。
- 設問タイプを見分ける(約30秒)― 早見表の5タイプのどれかを判定する
- 立場と本論①②の骨組みを決める(3〜5分)― 別紙にメモ。意見の中身は話しやすいほうでよい
- 序論→本論①→本論②→結論を一気に書く(約30分)― 段落の役割に沿って埋める
- 見直す(5分)― ケアレスミスと語数をチェックする
見直しでは、次のチェックリストを上から確認してください。
- 設問の全要素に答えたか(特に両論型の「自分の意見」)
- 立場が序論・本論・結論で一貫しているか
- 各本論段落に中心文(トピック文)があるか
- スペル・三単現の-s・冠詞のケアレスミスはないか
- 250語に届いているか(不足は即減点)
テンプレートを暗記しておくと、この流れを本番で再現しやすくなります。型ごとの穴埋めテンプレはTask2のテンプレート集に、参考書選びはIELTSライティングの参考書にまとめています。
- Task2はまず5タイプを見分け、共通の4段落フレームに流し込むのが最短ルート
- 6.5→7.0は背伸び語より、**立場の一貫性(TR)と正確さ(LR・GRA)**で差がつく
- 本番はプランニング3〜5分→執筆→見直し5分。両論型の「自分の意見」忘れだけは死守する
次は図表描写のTask1の書き方と、学習全体を設計するIELTSの勉強法へ進みましょう。目標スコアの目安はIELTSスコア換算で確認できます。








